The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 29, 2004 Vol. 350 No. 5

閉経後骨粗鬆症の女性における脊椎骨折リスクに対するラネリック酸ストロンチウムの効果
The Effects of Strontium Ranelate on the Risk of Vertebral Fracture in Women with Postmenopausal Osteoporosis

P.J. Meunier and Others

背景

骨粗鬆症による身体構造上の損傷と骨の脆弱性は,骨形成の低下と骨吸収の亢進が原因である.ラネリック酸ストロンチウムは,骨形成を促進させ骨吸収を抑制することで骨リモデリングを解離させる,経口投与で活性のある薬物である.この薬剤は,第 II 相臨床試験において,脊椎骨折のリスクを低下させ,骨塩密度を増加させることが示されている.

方 法

ラネリック酸ストロンチウムの脊椎骨折予防に対する効果を評価することを目的とした第 III 相臨床試験において,骨粗鬆症で(骨塩密度が低い)最低 1 回の脊椎骨折の経験がある閉経後女性 1,649 例を,2 g/日の経口ラネリック酸ストロンチウムまたはプラセボのいずれかの投与を 3 年間受けるよう無作為に割付けた.両群に,試験前と試験中にカルシウムとビタミン D を補給した.脊椎の X 線検査を年 1 回行い,骨塩密度の測定は 6 ヵ月ごとに実施した.

結 果

新たな脊椎骨折の発生は,ラネリック酸ストロンチウム群の患者ではプラセボ群の患者よりも少なく,リスクの低下は治療 1 年目で 49%,3 年間の試験期間では 41%であった(相対リスク 0.59;95%信頼区間 0.48~0.73).36 ヵ月の時点で,ラネリック酸ストロンチウムにより,腰椎で 14.4%,大腿骨頸部で 8.3%の骨塩密度の増加がみられた(両比較の P<0.001).重篤な有害事象の発生率については,両群間に有意差はみられなかった.

結 論

ラネリック酸ストロンチウムを用いた閉経後骨粗鬆症の治療によって,脊椎骨折のリスクが早期かつ持続的に低下する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 459 - 68. )