The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

December 15, 2005 Vol. 353 No. 24

全身性エリテマトーデスの女性における混合型経口避妊薬
Combined Oral Contraceptives in Women with Systemic Lupus Erythematosus

M. Petri and Others

背景

全身性エリテマトーデスの女性に対して経口避妊薬が処方されることは,有害な副作用が生じる懸念があるためほとんどない.この二重盲検無作為化非劣性試験では,全身性エリテマトーデスの閉経前の女性を対象に,疾患活動性に対する経口避妊薬の影響を前向きに評価した.

方 法

米国 15 ヵ所の施設で,非活動性(76%)または安定活動性(24%)の全身性エリテマトーデスの女性 183 例を,経口避妊薬群(三相性エチニルエストラジオール 35 μg とノルエチンドロン [norethindrone] 0.5~1 mg を併用で 28 日間,12 サイクル投与;91 例),あるいはプラセボ群(92 例)に無作為に割付け,1,2,3,6,9,12 ヵ月の時点で評価した.患者に抗カルジオリピン抗体の中等値~高値,ループスアンチコアグラント,血栓症の既往のいずれかが認められた場合は試験から除外した.

結 果

主要エンドポイントである重度の増悪が発生したのは,経口避妊薬群では 91 例中 7 例(7.7%),プラセボ群では 92 例中 7 例(7.6%)であった.12 ヵ月間の重度の増悪の発生率は同等であり,経口避妊薬群で 0.084,プラセボ群で 0.087 であった(P=0.95;この差に対する片側 95%信頼区間の上限値は 0.069 で,事前に規定した非劣性の 9%の範囲内).軽度~中等度の増悪の発生率は,経口避妊薬群で 1.40 件/人・年,プラセボ群で 1.44 件/人・年であった(相対リスク 0.98,P=0.86).経口避妊薬に割付けられた群では,深部静脈血栓症 1 例,凝血 1 例が認められた.プラセボ群では,深部静脈血栓症 1 例,眼球の血栓 1 例,表在性血栓性静脈炎 1 例が認められ,1 例が死亡した(試験中止後).

結 論

この研究から,経口避妊薬は,疾患の安定している全身性エリテマトーデスの女性において,増悪のリスクを増大させないことが示される.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 2550 - 8. )