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October 16, 2008 Vol. 359 No. 16

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マンモグラフィ検診のコンピュータ支援検出を用いた単独読影
Single Reading with Computer-Aided Detection for Screening Mammography

F.J. Gilbert and Others

背景

マンモグラフィ検診では,マンモグラムを 2 人で読影した場合のほうが,1 人で読影した場合よりも小さい乳癌の検出感度が高い.1 人の読影者がンピュータ支援検出システムを使用した場合の成績が,2 人で読影した場合の成績に匹敵するかどうかを検討する研究を行った.

方 法

この研究は,コンピュータ支援検出を用いた単独読影による癌の検出率と,2 人読影による癌の検出率との,マッチドペア比較による同等性試験としてデザインした.イングランドの 3 施設で,フィルムマンモグラフィによりルーチンの検診を受けた女性 31,057 例を, 2 人読影を行う群,コンピュータ支援検出を用いた単独読影を行う群, 2 人読影とコンピュータ支援検出を用いた単独読影を両方行う群に,1:1:28 の割合で無作為に割り付けた.主要評価項目は,2 つの読影レジメンを行った群における,レジメンごとの癌の検出率と要精検率とした.

結 果

癌の検出率は,2 人読影群では 227 例中 199 例(87.7%)で,コンピュータ支援検出を用いた単独読影群では 227 例中 198 例(87.2%)であった(P=0.89).全体の要精検率は,2 人読影群 3.4%に対しコンピュータ支援検出を用いた単独読影群 3.9%と,率の差は小さいが有意であった(P<0.001).コンピュータ支援検出を用いた単独読影では,推定される感度は 87.2%,特異度 96.9%,陽性適中率 18.0%であった.2 人読影では,感度 87.7%,特異度 97.4%,陽性適中率 21.1%であった.コンピュータ支援検出を用いた単独読影で検出された腫瘍と,2 人読影で検出された腫瘍とでは,病理学的特性に有意差はみられなかった.

結 論

コンピュータ支援検出を用いた単独読影は, 2 人読影の代替法になる可能性があり 1 人の読影者による検診マンモグラムの癌検出率を向上させる可能性がある.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00450359)

本論文(10.1056/NEJMoa0803545)は,2008 年 10 月 1 日に www.nejm.org で発表された.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 359 : 1675 - 84. )