The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

August 28, 2008 Vol. 359 No. 9

多発性骨髄腫の初期治療におけるボルテゾミブとメルファラン+プレドニゾンの併用
Bortezomib plus Melphalan and Prednisone for Initial Treatment of Multiple Myeloma

J.F. San Miguel and Others

背景

多発性骨髄腫で大量化学療法の対象とならない患者に対する標準治療は,メルファランとプレドニゾン(prednisone)である.この第 3 相試験では,大量化学療法の対象とならない多発性骨髄腫で,これまでに治療を受けていない患者を対象に,メルファラン+プレドニゾン投与をボルテゾミブ併用下と非併用下で比較した.

方 法

682 例を,6 週間を 1 サイクルとする 9 サイクルで,第 1~4 日にメルファラン(9 mg/m2 体表面積)とプレドニゾン(60 mg/m2 体表面積)を投与する群と,これらに加えてボルテゾミブ(1.3 mg/m2 体表面積)を第 1~4 サイクルでは第 1,4,8,11,22,25,29,32 日に,第 5~9 サイクルでは第 1,8,22,29 日に投与する群に無作為に割り付けた.主要エンドポイントは無増悪生存期間とした.

結 果

無増悪生存期間は,ボルテゾミブとメルファラン+プレドニゾンを併用投与した患者(ボルテゾミブ群)で 24.0 ヵ月であったのに対し,メルファラン+プレドニゾンのみを投与した患者(対照群)では 16.6 ヵ月であった(ボルテゾミブ群のハザード比 0.48,P<0.001).部分寛解以上を示した患者の割合は,ボルテゾミブ群で 71%,対照群で 35%であり,完全寛解率はそれぞれ 30%,4%であった(P<0.001).奏効期間の中央値は,ボルテゾミブ群で 19.9 ヵ月,対照群で 13.1 ヵ月であった.全生存のハザード比はボルテゾミブ群で 0.61 であった(P=0.008).有害事象は,ボルテゾミブとメルファラン+プレドニゾンの併用投与に関連するものとして確立されている毒性事象のプロファイルと一致した.グレード 3 の事象が生じた割合は,ボルテゾミブ群のほうが対照群より高かったが(53% 対 44%,P=0.02),グレード 4 の事象(それぞれ 28%,27%)と治療に関連する死亡(1%,2%)には有意差がなかった.

結 論

新たに骨髄腫と診断された大量化学療法の対象とはならない患者には,ボルテゾミブとメルファラン+プレドニゾンの併用投与のほうが,メルファラン+プレドニゾンのみの投与よりも優れていた.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00111319)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 359 : 906 - 17. )