The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 6, 2011 Vol. 365 No. 14

新生児ヘルペス感染後の経口アシクロビル抑制療法と神経発達
Oral Acyclovir Suppression and Neurodevelopment after Neonatal Herpes

D.W. Kimberlin and Others

背景

新生児単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症の生存例では,神経発達転帰不良と皮膚病変の再発が,依然として許容できないほど高頻度にみられる.

方 法

HSV 感染症の新生児を,同じ治療を行う並行群間二重盲検プラセボ対照試験 2 件に登録した.1 件の試験には中枢神経型の患児を,もう 1 件の試験には皮膚,眼,口腔に病変が限局する表在型の患児を登録した.14 日間または 21 日間のアシクロビル静脈内投与レジメンの完了後,ただちにアシクロビル抑制療法(300 mg/m2 体表面積の経口投与 1 日 3 回を 6 ヵ月間)を開始する群とプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.皮膚病変の再発には非盲検下で発症時治療を行った.

結 果

新生児 74 例を登録した.内訳は中枢神経型 45 例,表在型 29 例であった.中枢神経型 45 例中 28 例(62%)について,生後 12 ヵ月の時点で,ベイリー乳幼児発達検査(Bayley Scales of Infant Development)の精神発達指数(50~150 で平均を 100 とし,スコアが高いほど神経発達転帰が良好であることを示す)を評価した.共変量で補正すると,アシクロビル抑制療法群に無作為に割り付けられた中枢神経型の患児では,12 ヵ月の時点におけるベイリー精神発達指数の平均が,プラセボ群よりも有意に高かった(88.24 対 68.12,P=0.046).全体では,好中球減少症はアシクロビル群でプラセボ群よりも多い傾向があった(P=0.09).

結 論

6 ヵ月間の経口アシクロビルによる抑制療法を行うと,新生児 HSV 感染症の中枢神経型の生存児の神経発達転帰が改善した.(米国国立アレルギー感染症研究所から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00031460 [CASG 103],NCT00031447 [CASG 104])

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 365 : 1284 - 92. )