The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 6, 2011 Vol. 365 No. 14

再発型多発性硬化症に対する経口テリフルノミドの無作為化試験
Randomized Trial of Oral Teriflunomide for Relapsing Multiple Sclerosis

P. O'Connor and Others

背景

テリフルノミド(teriflunomide)は,再発型多発性硬化症に対する新規経口疾患修飾薬である.

方 法

18~55 歳の多発性硬化症患者で,総合障害度評価尺度のスコアが 0~5.5 で,再発が過去 1 年間に 1 回以上または過去 2 年間に 2 回以上あった 1,088 例を対象とした無作為化試験を行った.患者を,プラセボ群,テリフルノミド 7 mg 群,14 mg 群に 1:1:1 の割合で無作為に割り付け,1 日 1 回の投与を 108 週間行った.主要エンドポイントは年間再発率とし,主要副次的エンドポイントは 12 週以上持続して障害の進行が確認されることとした.

結 果

テリフルノミドによって年間再発率は低下し(プラセボ群 0.54 対 テリフルノミド 7 mg,14 mg 群 0.37),相対リスク減少率はそれぞれ 31.2%,31.5%であった(プラセボとの比較においていずれも P<0.001).障害の進行が確認された患者の割合は,プラセボ群 27.3%,テリフルノミド 7 mg 群 21.7%(P=0.08),14 mg 群 20.2%(P=0.03)であった.テリフルノミドは,いずれの用量でも,MRI により評価した一連のエンドポイントについてプラセボより優れていた.下痢,悪心,脱毛はテリフルノミド群でプラセボ群より高頻度に認められた.アラニンアミノトランスフェラーゼ値上昇(正常上限の 1 倍以上)の発生率は,テリフルノミド 7 mg 群(54.0%)と 14 mg 群(57.3%)でプラセボ群(35.9%)より高かった.正常上限の 3 倍以上の値の発生率は,テリフルノミド 7 mg 群(6.3%),14 mg 群(6.7%),プラセボ群(6.7%)で同等であった.重篤な感染症がそれぞれ 1.6%,2.5%,2.2%で報告された.死亡例はなかった.

結 論

テリフルノミドにより,再発率,障害の進行(高用量の場合),疾患活動性を示す MRI 所見がプラセボと比較して有意に減少した.(Sanofi-Aventis 社から研究助成を受けた.TEMSO ClinicalTrials.gov 番号:NCT00134563)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 365 : 1293 - 303. )