The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

April 19, 2012 Vol. 366 No. 16

オフポンプ冠動脈バイパス術とオンポンプ冠動脈バイパス術とによる 30 日後の転帰
Off-Pump or On-Pump Coronary-Artery Bypass Grafting at 30 Days

A. Lamy and Others

背景

心拍動下冠動脈バイパス術(オフポンプ CABG)の,人工心肺を使用した CABG(オンポンプ CABG)に対する相対的な有益性とリスクは確立されていない.

方 法

19 ヵ国 79 施設で,CABG が計画されている患者 4,752 例をオフポンプ群とオンポンプ群に無作為に割り付けた.第一の共通主要転帰は,無作為化から 30 日の時点での死亡,非致死的脳卒中,非致死的心筋梗塞,または透析を必要とする腎不全の新規発症の複合とした.

結 果

主要複合転帰の発生率に,オフポンプ群(9.8%)とオンポンプ群(10.3%)とで有意差は認められず(オフポンプ群のハザード比 0.95,95%信頼区間 [CI] 0.79~1.14,P=0.59),その各項目についても有意差は認められなかった.オフポンプ CABG を施行することで,オンポンプ CABG と比較して血液製剤の輸血(50.7% 対 63.3%,相対リスク 0.80,95% CI 0.75~0.85,P<0.001),周術期出血のための再手術(1.4% 対 2.4%,相対リスク 0.61,95% CI 0.40~0.93,P=0.02),急性腎障害(28.0% 対 32.1%,相対リスク 0.87,95% CI 0.80~0.96,P=0.01),呼吸器合併症(5.9% 対 7.5%,相対リスク 0.79,95% CI 0.63~0.98,P=0.03)の発生率が有意に低下したが,血行再建術の早期再施行率は有意に上昇した(0.7% 対 0.2%,ハザード比 4.01,95% CI 1.34~12.0,P=0.01).

結 論

死亡,心筋梗塞,脳卒中,透析を必要とする腎不全の 30 日発生率に関して,オフポンプ CABG とオンポンプ CABG とのあいだに有意差は認められなかった.オフポンプ CABG では,輸血,周術期出血のための再手術,呼吸器合併症,急性腎障害の発生率が低下したが,早期の血行再建術のリスクは上昇した.(カナダ保健研究機構から研究助成を受けた.CORONARY ClinicalTrials.gov 番号:NCT00463294)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 366 : 1489 - 97. )