The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 5, 2013 Vol. 369 No. 23

心停止後の体温管理における目標体温 33℃と 36℃の比較
Targeted Temperature Management at 33°C versus 36°C after Cardiac Arrest

N. Nielsen and Others

背景

院外心停止から蘇生した意識のない患者は,死亡や神経機能障害のリスクが高い.国際的ガイドラインでは低体温療法が推奨されているが,それを支持するエビデンスは限られており,最良の転帰が得られる目標体温は明らかにされていない.この研究の目的は,発熱の予防を目的とする 2 つの目標体温を比較することである.

方 法

多国試験において,心原性と推定される院外心停止後に意識のない成人 950 例を,体温管理の目標を 33℃とする群と 36℃とする群に無作為に割り付けた.主要評価項目は,試験終了までの全死因死亡とした.副次的評価項目は,脳機能カテゴリー(CPC)スケールと修正 Rankin スケールを用いて評価した,180 日の時点での神経機能障害と死亡の複合などとした.

結 果

全体で 939 例を主要解析の対象とした.試験終了の時点で,33℃群では 50%(473 例中 235 例)が死亡していたのに対し,36℃群では 48%(466 例中 225 例)が死亡していた(体温 33℃のハザード比 1.06,95%信頼区間 [CI] 0.89~1.28,P=0.51).180 日後の追跡調査の時点で,CPC に基づき死亡または神経機能障害と判定された患者は,33℃群では 54%であったのに対し,36℃群では 52%であった(リスク比 1.02,95% CI 0.88~1.16,P=0.78).修正 Rankin スケールを用いた解析で,死亡または神経機能障害と判定された患者は両群とも 52%であった(リスク比 1.01,95% CI 0.89~1.14,P=0.87).既知の予後因子について補正後の解析結果は同様であった.

結 論

心原性と推定される院外心停止から蘇生した意識のない患者において,低体温療法の目標体温を 33℃にしても,36℃にした場合と比較して利益は得られなかった.(スウェーデン心臓・肺財団ほかから研究助成を受けた.TTM ClinicalTrials.gov 番号:NCT01020916)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 2197 - 206. )