The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 17, 2018 Vol. 378 No. 20

軽症喘息に対するブデソニド+ホルモテロール頓用とブデソニド維持療法との比較
As-Needed Budesonide–Formoterol versus Maintenance Budesonide in Mild Asthma

E.D. Bateman and Others

背景

軽症喘息患者は,発作時の症状緩和を短時間作用性β2 刺激薬の吸入に頼り,維持療法のアドヒアランスが不良であることが多い.即効型発作治療薬+吸入ステロイド成分の頓用は,患者の症状や増悪リスクに対処するための新たなアプローチである可能性がある.

方 法

軽症喘息を有し,吸入ステロイドの定期投与に適格であった 12 歳以上の患者を対象に,52 週間の二重盲検多施設共同試験を行った.患者を,プラセボ 1 日 2 回投与+ブデソニド・ホルモテロール(ブデソニド 200μg,ホルモテロール 6μg)頓用群と,ブデソニド(200μg)1 日 2 回によるブデソニド維持療法+テルブタリン(0.5 mg)頓用群に無作為に割り付けた.主要解析では,重度の増悪の年間発生率について,ブデソニド・ホルモテロール頓用とブデソニド維持療法とを比較し,非劣性限界値は 1.2 と事前に規定した.症状は,5 項目の喘息コントロール質問票(ACQ-5)の 0(障害なし)~6(最大の障害)のスコアで評価した.

結 果

4,215 例を無作為化し,4,176 例(ブデソニド・ホルモテロール群 2,089 例,ブデソニド維持療法群 2,087 例)を最大の解析対象集団とした.ブデソニド・ホルモテロール頓用は,重度の増悪に関してブデソニド維持療法に対する非劣性を示し,重度の増悪の年間発生率はそれぞれ 0.11(95%信頼区間 [CI] 0.10~0.13)と 0.12(95% CI 0.10~0.14)であった(率比 0.97,95%上側信頼限界 1.16).1 日のステロイド定量噴霧吸入量の中央値は,ブデソニド・ホルモテロール群(66μg)のほうがブデソニド維持療法群(267μg)よりも少なかった.初回増悪までの期間は 2 群で同程度であった(ハザード比 0.96,95% CI 0.78~1.17).ACQ-5 スコアの変化は 0.11(95% CI 0.07~0.15)の差で,ブデソニド維持療法のほうが優れていた.

結 論

軽症喘息患者において,ブデソニド・ホルモテロール頓用はブデソニド 1 日 2 回投与に対して,52 週間の投与期間中の重度の喘息増悪発生率に関しては非劣性を示したが,症状のコントロールに関しては劣性を示した.ブデソニド・ホルモテロール群の吸入ステロイド曝露量は,ブデソニド維持療法群の約 1/4 であった.(AstraZeneca 社から研究助成を受けた.SYGMA 2 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02224157)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 1877 - 87. )