The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 13, 2018 Vol. 379 No. 11

トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者に対するタファミジス投与
Tafamidis Treatment for Patients with Transthyretin Amyloid Cardiomyopathy

M.S. Maurer and Others

背景

トランスサイレチン型心アミロイドーシスは,トランスサイレチン由来のアミロイド線維が心筋に沈着することで引き起こされる.沈着は,野生型または変異型のトランスサイレチンが不安定になり,ミスフォールドすると生じる.タファミジスはトランスサイレチンに結合し,四量体の解離とアミロイド形成を阻害する.

方 法

多施設共同国際二重盲検プラセボ対照第 3 相試験で,トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者 441 例を,タファミジス 80 mg 群,タファミジス 20 mg 群,プラセボ群に 2:1:2 の割合で無作為に割り付け,30 ヵ月間投与した. 主要解析では,Finkelstein–Schoenfeld 法を用いて,全死因死亡率,続いて心血管関連入院の頻度を階層的に評価した.主な副次的評価項目は,6 分間歩行試験とカンザスシティ心筋症質問票の全体サマリー(KCCQ-OS)スコア(スコアが高いほど健康状態が良好であることを示す)のベースラインから 30 ヵ月までの変化とした.

結 果

主要解析において,全死因死亡率と心血管関連入院の頻度は,タファミジスの投与を受けた 264 例のほうがプラセボの投与を受けた 177 例よりも低かった(P<0.001).タファミジスは,プラセボよりも全死因死亡率が低いことに関連し(264 例中 78 例 [29.5%] 対 177 例中 76 例 [42.9%],ハザード比 0.70,95%信頼区間 [CI] 0.51~0.96),また心血管関連入院の頻度が低いことに関連し(0.48/年 対 0.70/年),相対リスク比は 0.68(95% CI 0.56~0.81)であった.30 ヵ月の時点で,タファミジスは 6 分間歩行試験で歩行距離が短縮する割合がより低いこと(P<0.001)と,KCCQ-OS スコアが低下する割合がより低いこと(P<0.001)にも関連していた.有害事象の発現率と種類は 2 群で類似していた.

結 論

トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者において,タファミジスはプラセボと比較して,全死因死亡と心血管関連入院の減少に関連し,機能的能力と QOL の低下を抑制した.(Pfizer 社から研究助成を受けた.ATTR-ACT 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01994889)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 1007 - 16. )