The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 20, 2018 Vol. 379 No. 12

内科疾患で入院後の血栓予防のためのリバーロキサバン
Rivaroxaban for Thromboprophylaxis after Hospitalization for Medical Illness

A.C. Spyropoulos and Others

背景

内科疾患で入院した患者は,退院後も静脈血栓塞栓症のリスクが持続するが,そのような患者の治療における長期血栓予防の役割は議論の的となっている.

方 法

無作為化二重盲検試験で,内科患者の静脈血栓塞栓症予防のための国際登録(IMPROVE)の修正版のスコア(0~10 で,スコアが高いほど静脈血栓塞栓症リスクが高いことを示す)が 4 以上,またはスコアが 2 か 3 でかつ血漿 D ダイマー値が基準値(現地の臨床検査基準をもとに定義)上限の 2 倍を超えている,静脈血栓塞栓症リスクの高い内科疾患患者を,退院時に,リバーロキサバン 10 mg(腎機能低下により用量調節)1 日 1 回,45 日間群とプラセボ群に割り付けた.主要有効性転帰は,症候性静脈血栓塞栓症,および静脈血栓塞栓症による死亡の複合とした.主要な安全性転帰は重大な出血とした.

結 果

無作為化された 12,024 例のうち,intention-to-treat 解析の対象は 12,019 例であった.主要有効性転帰は,リバーロキサバンに割り付けられた 6,007 例中 50 例(0.83%),プラセボに割り付けられた 6,012 例中 66 例(1.10%)に発生した(ハザード比 0.76,95%信頼区間 [CI] 0.52~1.09,P=0.14).事前に規定した副次的転帰である非致死的症候性静脈血栓塞栓症は,リバーロキサバン群では 0.18%,プラセボ群では 0.42%に発生した(ハザード比 0.44,95% CI 0.22~0.89).重大な出血は,リバーロキサバンを投与された 5,982 例中 17 例(0.28%),プラセボを投与された 5,980 例中 9 例(0.15%)に発生した(ハザード比 1.88,95% CI 0.84~4.23).

結 論

内科患者に対する退院後 45 日間のリバーロキサバン投与は,プラセボと比較して,症候性静脈血栓塞栓症,および静脈血栓塞栓症による死亡のリスクの有意な低下に関連しなかった.重大な出血の発生率は低かった.(Janssen Research and Development 社から研究助成を受けた.MARINER 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02111564)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 1118 - 27. )