The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 8, 2018 Vol. 379 No. 19

尿路・性器の淋病の治療のためのゾリフロダシン(ETX0914)単回投与
Single-Dose Zoliflodacin (ETX0914) for Treatment of Urogenital Gonorrhea

S.N. Taylor and Others

背景

抗菌薬耐性淋菌により,新規の治療薬の開発が進められている.ゾリフロダシン(zoliflodacin)は DNA 生合成を阻害する新規の抗菌薬である.多施設共同第 2 相試験で,合併症のない淋病の治療薬としてゾリフロダシンを評価した.

方 法

合併症を伴わない淋病の徴候・症状,もしくは未治療の淋病を有する適格患者,または 14 日以内に淋病患者と性行為を行った適格患者を,ゾリフロダシンを単回経口投与する群(2 g 群または 3 g 群)とセフトリアキソン 500 mg を単回筋肉内投与する群に,およそ 70:70:40 の割合で無作為に割り付けた.投与後 6±2 日以内に治癒判定を行い,投与から 31±2 日後に安全性を確認するための診察を行った.主要有効性評価項目は,微生物学的 intention-to-treat(micro-ITT)集団における尿路・性器の微生物学的治癒の割合とした.

結 果

2014 年 11 月~2015 年 12 月に,179 例(男性 167 例,女性 12 例)が登録された.評価しえた micro-ITT 集団の 141 例のうち,尿路・性器での微生物学的治癒は,ゾリフロダシン 2 g を投与された 57 例中 55 例(96%),ゾリフロダシン 3 g を投与された 56 例中 54 例(96%),セフトリアキソンを投与された 28 例中 28 例(100%)で確認された.直腸感染は,ゾリフロダシン 2 g 群 5 例全例,ゾリフロダシン 3 g 群 7 例全例,セフトリアキソン群 3 例全例で治癒した.咽頭感染は,ゾリフロダシン 2 g 群 8 例中 4 例(50%),ゾリフロダシン 3 g 群 11 例中 9 例(82%),セフトリアキソン群 4 例中 4 例(100%)で治癒した.84 件の有害事象が報告され,内訳はゾリフロダシン 2 g 群 24 件,ゾリフロダシン 3 g 群 37 件,セフトリアキソン群 23 件であった.試験担当医師の評価では,21 件はゾリフロダシンに関連すると考えられ,そのほとんどが消化管有害事象であった.

結 論

合併症のない尿路・性器および直腸の淋菌感染の大半は,ゾリフロダシンの経口投与による治療が成功したが,咽頭感染の治療における有効性はセフトリアキソンよりも低かった.(米国国立衛生研究所,Entasis Therapeutics 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02257918)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 1835 - 45. )