The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 6, 2018 Vol. 379 No. 23

進展型小細胞肺癌の一次治療としてのアテゾリズマブと化学療法との併用
First-Line Atezolizumab plus Chemotherapy in Extensive-Stage Small-Cell Lung Cancer

L. Horn and Others

背景

プログラム死リガンド 1(PD-L1)とプログラム死 1(PD-1)のシグナル伝達を阻害して腫瘍特異的 T 細胞免疫を強化することが,進展型小細胞肺癌の治療に有望であることが示されている.チェックポイント阻害を細胞毒性化学療法に併用することで相乗効果が生じ,有効性が向上する可能性がある.

方 法

未治療の進展型小細胞肺癌患者を対象に,アテゾリズマブをカルボプラチンとエトポシドに併用する治療を評価する二重盲検プラセボ対照第 3 相試験を行った.患者を,カルボプラチン・エトポシドに,アテゾリズマブを併用する群とプラセボを併用する群に 1:1 の割合で無作為に割り付け,21 日を 1 サイクルとして 4 サイクル投与し(導入期),その後の維持期ではアテゾリズマブまたはプラセボ(導入期の無作為割付けに基づく)を,忍容できない毒性または固形癌治療効果判定基準(RECIST)バージョン 1.1 に基づく病勢進行を認めるまで,進行を認めた場合はそれ以上の臨床的利益がなくなるまで投与した.主要評価項目は,intention-to-treat 集団における,試験担当医師が評価した無増悪生存期間と,全生存期間の 2 つとした.

結 果

201 例をアテゾリズマブ群に,202 例をプラセボ群に無作為に割り付けた.追跡期間中央値 13.9 ヵ月の時点で,全生存期間中央値は,アテゾリズマブ群 12.3 ヵ月,プラセボ群 10.3 ヵ月であった( 死亡のハザード比 0.70,95%信頼区間 [CI] 0.54~0.91,P=0.007).無増悪生存期間中央値は,それぞれ 5.2 ヵ月,4.3 ヵ月であった(病勢進行または死亡のハザード比 0.77,95% CI 0.62~0.96,P=0.02).アテゾリズマブとカルボプラチン・エトポシドとの併用の安全性プロファイルは,これまでに各剤で報告されている安全性プロファイルと一致しており,新たな所見は認められなかった.

結 論

進展型小細胞肺癌の一次治療において,化学療法にアテゾリズマブを追加することにより,化学療法単独と比較して全生存期間と無増悪生存期間が有意に延長した.(F. Hof fmann–La Roche 社/Genentech 社から研究助成を受けた.IMpower133 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02763579)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 2220 - 9. )