The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

April 4, 2019 Vol. 380 No. 14

静脈血栓予防のための補助的な間欠的空気圧迫法
Adjunctive Intermittent Pneumatic Compression for Venous Thromboprophylaxis

Y.M. Arabi and Others

背景

薬剤による血栓予防を受けている急性重症患者に対し,補助的に間欠的空気圧迫法を行うことで,薬剤による血栓予防のみを行った場合と比較して深部静脈血栓症の発生率が低下するかどうかは明らかではない.

方 法

参加施設の現地基準で成人とみなされる(14 歳以上,16 歳以上,または 18 歳以上の)患者を,集中治療室(ICU)入室後 48 時間以内に,未分画ヘパリンまたは低分子ヘパリンによる薬剤血栓予防に加えて間欠的空気圧迫法を 1 日 18 時間以上受ける群(空気圧迫法群)と,薬剤による血栓予防のみを受ける群(対照群)に無作為に割り付けた.主要転帰は新規近位下肢深部静脈血栓症とし,無作為化の 3 暦日後から,ICU 退室,死亡,完全な移動能力の回復,試験 28 日目のいずれか早い時点までに,週 2 回行う下肢超音波検査で検出されるものとした.

結 果

2,003 例が無作為化され,991 例が空気圧迫法群,1,012 例が対照群に割り付けられた.間欠的空気圧迫法は 1 日あたり中央値で 22 時間(四分位範囲 21~23),中央値で 7 日間(四分位範囲 4~13)施行された.主要転帰は,空気圧迫法群 957 例中 37 例(3.9%),対照群 985 例中 41 例(4.2%)に発生した(相対リスク 0.93,95%信頼区間 [CI] 0.60~1.44,P=0.74).静脈血栓塞栓症(肺塞栓症またはあらゆる下肢深部静脈血栓症)は空気圧迫法群 991 例中 103 例(10.4%),対照群 1,012 例中 95 例(9.4%)に発生し(相対リスク 1.11,95% CI 0.85~1.44),90 日全死因死亡は空気圧迫法群 990 例中 258 例(26.1%),対照群 1,011 例中 270 例(26.7%)に発生した(相対リスク 0.98,95% CI 0.84~1.13).

結 論

薬剤による血栓予防を受けている急性重症患者において,補助的な間欠的空気圧迫法は,薬剤による血栓予防のみを行った場合と比較して近位下肢深部静脈血栓症の発生率を有意には低下させなかった.(アブドゥルアズィーズ王立科学技術都市,アブドゥラー王立国際医療研究センターから研究助成を受けた.PREVENT 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02040103,Current Controlled Trials 登録番号 ISRCTN44653506)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 1305 - 15. )