The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

May 30, 2019 Vol. 380 No. 22

青年期患者と成人患者とにおける胃バイパス術の 5 年転帰の比較
Five-Year Outcomes of Gastric Bypass in Adolescents as Compared with Adults

T.H. Inge and Others

背景

肥満手術によって,成人患者と青年期患者の体重は減少し,健康が改善される.しかし,手術時の患者の年齢によって転帰が異なるかどうかは明らかにされていない.

方 法

青年期患者コホート(2006~12 年に組み入れられた 161 例)と成人患者コホート(2006~09 年に組み入れられた 396 例)における,ルーワイ胃バイパス術の健康への影響を評価した.この 2 つのコホートは,関連するが独立した 2 つの研究の参加者であった.線形混合モデルとポアソン混合モデルを用いて,術後 5 年の時点での体重と併存疾患に関する転帰をコホート間で比較した.死亡率,その後の腹部手術の施行率,特定の微量栄養素量(術後 2 年間)についてもコホート間で比較した.

結 果

術後 5 年の時点での体重変化率に,青年期患者(-26%,95%信頼区間 [CI] -29~-23)と成人患者(-29%,95% CI -31~-27)とで有意差は認められなかった(P=0.08).青年期患者のほうが,成人患者よりも術後に 2 型糖尿病が寛解した患者の割合(86% 対 53%,リスク比 1.27,95% CI 1.03~1.57)と,高血圧が寛解した患者の割合(68% 対 41%,リスク比 1.51,95% CI 1.21~1.88)が有意に高かった.術後 5 年以内に,青年期患者 3 例(1.9%)と成人患者 7 例(1.8%)が死亡した.腹部再手術の施行率は,青年期患者のほうが成人患者よりも有意に高かった(500 人年あたり 19 件 対 10 件,P=0.003).フェリチン低値の頻度は,青年期患者のほうが成人患者よりも高かった(132 例中 72 例 [48%] 対 179 例中 54 例 [29%],P=0.004).

結 論

胃バイパス術を受けた青年期患者と成人患者とで,術後 5 年の時点で同程度の,著明な体重減少が認められた.糖尿病,高血圧が寛解した患者の割合は,青年期患者のほうが成人患者よりも高かった.(米国国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00474318)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 2136 - 45. )