The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 19, 2019 Vol. 381 No. 12

安定冠動脈疾患を合併する心房細動に対する抗血栓療法
Antithrombotic Therapy for Atrial Fibrillation with Stable Coronary Disease

S. Yasuda and Others

背景

心房細動と安定冠動脈疾患を有する患者に対する抗血栓療法を評価する無作為化試験のデータは限られている.

方 法

日本で行われた多施設共同非盲検試験で,心房細動を有し,1 年以上前に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイバス術(CABG)を受けているか,血行再建を必要としない冠動脈疾患が血管造影で確認されている患者 2,236 例を,リバーロキサバン(非ビタミン K 拮抗経口抗凝固薬)単剤療法群と,リバーロキサバン+抗血小板薬単剤の併用療法群に無作為に割り付けた.主要有効性評価項目は,脳卒中,全身性塞栓症,心筋梗塞,血行再建を必要とする不安定狭心症,全死因死亡の複合とし,非劣性マージンを 1.46 として非劣性について解析した.主要安全性評価項目は,国際血栓止血学会(ISTH)の基準による重大な出血とし,優越性について解析した.

結 果

併用療法群で死亡率が上昇したため,試験は早期に中止された.リバーロキサバン単剤療法は,主要有効性評価項目に関して併用療法に対し非劣性を示し,イベント発生率は 1 患者年あたりそれぞれ 4.14%と 5.75%であった(ハザード比 0.72,95%信頼区間 [CI] 0.55~0.95,非劣性の P<0.001).リバーロキサバン単剤療法は,主要安全性評価項目に関して併用療法に対し優越性を示し,イベント発生率は 1 患者年あたりそれぞれ 1.62%と 2.76%であった(ハザード比 0.59,95% CI 0.39~0.89,優越性の P=0.01).

結 論

心房細動と安定冠動脈疾患を有する患者において,抗血栓療法としてのリバーロキサバン単剤療法は,併用療法に対し,有効性については非劣性を,安全性については優越性を示した.(公益財団法人循環器病研究振興財団から研究助成を受けた.AFIRE 試験:UMIN 臨床試験登録番号 UMIN000016612,ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02642419)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 1103 - 13. )