The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

January 2, 2020 Vol. 382 No. 1

心房細動を有する飲酒者の断酒
Alcohol Abstinence in Drinkers with Atrial Fibrillation

A. Voskoboinik and Others

背景

過剰な飲酒は心房細動の新規発症,および有害な心房リモデリングと関連しているが,断酒が心房細動の二次予防に及ぼす効果は明らかにされていない.

方 法

オーストラリアの 6 病院で多施設共同前向き非盲検無作為化比較試験を行った.基準飲酒量が週 10 ドリンク以上(1 ドリンクの純アルコール量は約 12 g)で,発作性心房細動または持続性心房細動を有し,ベースラインで洞調律であった成人を,1:1 の割合で断酒する群と通常の飲酒を継続する群に無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,6 ヵ月の追跡期間における心房細動の無再発期間(2 週間のブランキング期間 [再発を治療の失敗とみなさない,治療が安定するまでの期間] 後)と,心房細動の総負荷(心房細動の状態にあった時間の割合)の 2 つとした.

結 果

無作為化された 140 例(男性 85%,平均 [±SD] 年齢 62±9 歳)のうち,70 例が断酒群に,70 例が対照群に割り付けられた.断酒群では飲酒量が週 16.8±7.7 ドリンクから 2.1±3.7 ドリンクに減少し(87.5%減少),対照群では 16.4±6.9 ドリンクから 13.2±6.5 ドリンクに減少した(19.5%減少).2 週間のブランキング期間後,心房細動は,断酒群では 70 例中 37 例(53%),対照群では 70 例中 51 例(73%)で再発した.断酒群では心房細動の再発までの期間が対照群よりも長かった(ハザード比 0.55,95%信頼区間 0.36~0.84,P=0.005).6 ヵ月の追跡期間中の心房細動の負荷は,断酒群のほうが対照群よりも有意に低かった(心房細動の状態にあった時間の割合の中央値 0.5% [四分位範囲 0.0~3.0] 対 1.2% [四分位範囲 0.0~10.3],P=0.01).

結 論

心房細動を有する習慣的な飲酒者では,断酒により不整脈の再発が減少した.(オーストラリア ビクトリア州政府の医療運営基盤支援プログラムほかから研究助成を受けた.Australian New Zealand Clinical Trials Registry 番号 ACTRN12616000256471)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 382 : 20 - 8. )