The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

January 16, 2020 Vol. 382 No. 3

瘙痒を有する血液透析患者に対するジフェリケファリンの第 3 相試験
A Phase 3 Trial of Difelikefalin in Hemodialysis Patients with Pruritus

S. Fishbane and Others

背景

ジフェリケファリン(difelikefalin)は,慢性腎臓病などの病態における瘙痒の修飾に重要と考えられている,κオピオイド受容体の末梢に限定された選択的作動薬である.

方 法

二重盲検プラセボ対照第 3 相試験で,中等度~重度の瘙痒を有する血液透析中の患者を,ジフェリケファリン(0.5μg/kg 体重)群とプラセボ群に無作為に割り付け,週 3 回 12 週間静脈内投与した.主要評価項目は,12 週の時点で,24 時間の最大瘙痒重症度の数値的評価尺度(WI-NRS;0~10 点で,スコアが高いほど瘙痒が強いことを示す)の週平均スコアがベースラインから 3 点以上改善(低下)した患者の割合とした.副次的評価項目は,瘙痒関連 QOL 指標のベースラインからの変化量,12 週の時点で WI-NRS スコアが 4 点以上改善した患者の割合,安全性などとした.

結 果

378 例が無作為化された.WI-NRS スコアが 3 点以上低下した患者の割合(主要評価項目)は,ジフェリケファリン群では 158 例中 82 例(51.9%)であったのに対し,プラセボ群では 165 例中 51 例(30.9%)であった.欠測データを補完後,WI-NRS スコアが 3 点以上低下した患者の割合は,ジフェリケファリン群では 49.1%であったのに対し,プラセボ群では 27.9%であった(P<0.001).5-D 瘙痒尺度と Skindex-10 尺度で評価した瘙痒関連 QOL についても,ジフェリケファリンにより,ベースラインから 12 週の時点までに有意な改善が認められた.欠測データを補完後,12 週の時点で WI-NRS スコアが 4 点以上低下した患者の割合は,ジフェリケファリン群のほうがプラセボ群よりも有意に高かった(37.1% [実測データ:158 例中 64 例] 対 17.9% [実測データ:165 例中 35 例],P<0.001).下痢,めまい,嘔吐の発現頻度は,ジフェリケファリン群のほうがプラセボ群よりも高かった.

結 論

ジフェリケファリンの投与を受けた患者では,プラセボの投与を受けた患者と比較して,瘙痒の重症度が有意に低下し,瘙痒関連 QOL が改善した.(キャラ セラピューティクス社から研究助成を受けた.KALM-1 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03422653)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 382 : 222 - 32. )