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日本語アブストラクト

October 8, 2020 Vol. 383 No. 15

2 型糖尿病に対するエルツグリフロジン投与の心血管転帰
Cardiovascular Outcomes with Ertugliflozin in Type 2 Diabetes

C.P. Cannon and Others

背景

ナトリウム–グルコース共輸送体 2 阻害薬であるエルツグリフロジン(ertugliflozin)の心血管系に対する効果は確立していない.

方 法

多施設共同二重盲検試験で,2 型糖尿病とアテローム性動脈硬化性心血管疾患を有する患者を,1 日 1 回エルツグリフロジン 5 mg を投与する群,15 mg を投与する群,プラセボを投与する群に無作為に割り付けた.主な目的は,主要転帰である主要有害心血管イベント(心血管系の原因による死亡,非致死的心筋梗塞,非致死的脳卒中の複合)に関して,エルツグリフロジンのプラセボに対する非劣性を示すこととし,解析のためにエルツグリフロジンの 2 つの用量群のデータをプールした.非劣性マージンは 1.3(主要有害心血管イベントのハザード比 [エルツグリフロジン 対 プラセボ] の 95.6%信頼区間上限)とした.第一の重要な副次的転帰は,心血管系の原因による死亡または心不全による入院の複合とした.

結 果

8,246 例が無作為化され,平均 3.5 年間追跡された.エルツグリフロジンまたはプラセボの投与を少なくとも 1 回受けた 8,238 例のうち,主要有害心血管イベントはエルツグリフロジン群 5,493 例中 653 例(11.9%)とプラセボ群 2,745 例中 327 例(11.9%)に発生した(ハザード比 0.97,95.6%信頼区間 [CI] 0.85~1.11,非劣性の P<0.001).心血管系の原因による死亡または心不全による入院は,エルツグリフロジン群 5,499 例中 444 例(8.1%)とプラセボ群 2,747 例中 250 例(9.1%)に発生した(ハザード比 0.88,95.8% CI 0.75~1.03,優越性の P=0.11).心血管系の原因による死亡のハザード比は 0.92(95.8% CI 0.77~1.11),腎臓が原因の死亡・腎代替療法・血清クレアチニン倍化のハザード比は 0.81(95.8% CI 0.63~1.04)であった.切断は,エルツグリフロジン 5 mg 群の 54 例(2.0%)と 15 mg 群の 57 例(2.1%)で行われたのに対し,プラセボ群では 45 例(1.6%)で行われた.

結 論

2 型糖尿病とアテローム性動脈硬化性心血管疾患を有する患者では,エルツグリフロジンは,主要有害心血管イベントに関してプラセボに対して非劣性であった.(メルク シャープ&ドーム社,ファイザー社から研究助成を受けた.VERTIS CV 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01986881)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 383 : 1425 - 35. )