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May 27, 2021 Vol. 384 No. 21

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低出生体重児の出生直後からの「カンガルーマザーケア」と生存率
A Novel Circulating MicroRNA for the Detection of Acute Myocarditis

WHO Immediate KMC Study Group

背景

「カンガルーマザーケア」は,母親およびその他のケア提供者との皮膚と皮膚の接触を含む新生児ケアの一種で,低出生体重児(2.0 kg 未満)では児の状態を安定させたあとに開始すると死亡率が低下するが,死亡の大多数は児の状態が安定する前に生じる.低出生体重児において,カンガルーマザーケアを出生直後に開始した場合の安全性と有効性は不明である.

方 法

ガーナ,インド,マラウイ,ナイジェリア,タンザニアの 5 病院で,出生時体重 1.0~1.799 kg の児を対象とした無作為化比較試験を行った.児を出生直後からカンガルーマザーケアを受ける群(介入群)と,状態が安定するまで保育器または放射加温器で従来のケアを受け,その後カンガルーマザーケアを受ける群(対照群)に割り付けた.主要転帰は,新生児期(生後 28 日間)の死亡と生後 72 時間以内の死亡とした.

結 果

3,211 例の児とその母親が,介入群(1,609 例の児とその母親)と対照群(1,602 例の児とその母親)に無作為に割り付けられた.新生児集中治療室で行われた皮膚と皮膚の接触の 1 日あたりの時間の中央値は,介入群で 16.9 時間(四分位範囲 13.0~19.7),対照群で 1.5 時間(四分位範囲 0.3~3.3)であった.生後 28 日以内の新生児死亡は介入群の 191 例(12.0%)と対照群の 249 例(15.7%)で発生し(死亡の相対リスク 0.75,95%信頼区間 [CI] 0.64~0.89,P=0.001),生後 72 時間以内の新生児死亡は介入群の 74 例(4.6%)と対照群の 92 例(5.8%)で発生した(死亡の相対リスク 0.77,95% CI 0.58~1.04,P=0.09).出生直後からカンガルーマザーケアを受けた児で死亡率の低下が認められたため,データ安全性モニタリング委員会の勧告により試験は早期に中止された.

結 論

出生時体重 1.0~1.799 kg で,出生直後からカンガルーマザーケアを受けた児は,従来のケアを受け状態が安定したあとカンガルーマザーケアが開始された児よりも 28 日時点での死亡率が低かった.72 時間時点での死亡率は,出生直後からのカンガルーマザーケアのほうが良好であったが,群間に有意差は認められなかった.(ビル&メリンダ・ゲイツ財団から研究助成を受けた.Australian New Zealand Clinical Trials Registry 登録番号 ACTRN12618001880235,Clinical Trials Registry-India 登録番号 CTRI/2018/08/015369)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2021; 384 : 2028 - 38. )