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November 28, 2024 Vol. 391 No. 21

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肺炎球菌結合型ワクチンの少量接種 ― 非劣性試験
Fractional Doses of Pneumococcal Conjugate Vaccine — A Noninferiority Trial

K.E. Gallagher and Others

背景

肺炎球菌結合型ワクチンは,定期予防接種スケジュールのなかでも高価なワクチンである.少量レジメンは,ワクチンプログラムの持続可能性を高める選択肢の 1 つである可能性がある.

方 法

10 価と 13 価の肺炎球菌結合型ワクチン(それぞれ,PCV10 [GSK]と PCV13 [ファイザー])の少量接種の免疫原性が,全量接種の免疫原性に対して非劣性であるかを評価し,ワクチン血清型肺炎球菌の保菌率を分析した.ケニアの健康な乳児を,同人数の 7 つの試験群のいずれかに無作為に割り付けた.A 群から F 群の参加者を,初回接種 2 回と追加接種 1 回のスケジュールで,PCV10 または PCV13 の少量接種または全量接種に割り付けた.A 群には PCV13 の全量,B 群には PCV13 の 40%の用量,C 群には PCV13 の 20%の用量,D 群には PCV10 の全量,E 群には PCV10 の 40%の用量,F 群には PCV10 の 20%の用量で接種を行った.7 番目の群(G 群)の参加者には,PCV10 の全量接種を,追加接種なしの初回接種 3 回で行った.免疫原性は,一連の初回接種後 4 週の時点と,追加接種後 4 週の時点で評価した.一連の初回接種後 4 週の時点で閾値反応が認められた参加者の割合の差が 10%を超えなかった場合と,追加接種後 4 週の時点で IgG の幾何平均濃度(GMC)の比が 0.5 を超えていた場合,非劣性と判断できることとした.ワクチン用量は,PCV10 群では,ワクチンの 10 の血清型のうち 8 以上で,PCV13 群では,ワクチンの 13 の血清型のうち 10 以上で非劣性の基準を満たした場合に,非劣性と事前に規定した.保菌は,参加者の生後 9 ヵ月時と 18 ヵ月時に評価した.

結 果

per-protocol 解析では,PCV13 の 40%の用量は,一連の初回接種後は 13 の血清型のうち 12 で非劣性の基準を満たし,追加接種後は 13 の血清型のうち 13 で非劣性の基準を満たした.PCV13 の 20%の用量,および PCV10 の 40%,20%の用量の免疫原性は,全量の免疫原性に対して非劣性ではなかった.生後 9 ヵ月時と 18 ヵ月時のワクチン血清型肺炎球菌の保菌率は,PCV13 群全体で同程度であった.

結 論

3 回接種のスケジュール(初回接種 2 回と追加接種 1 回)では,PCV13 の 40%の用量は,ワクチンに含まれる血清型すべてについて,全量に対して非劣性であった.PCV13 の 20%の用量と PCV10 は,非劣性の基準を満たさなかった.(ビル&メリンダ・ゲイツ財団ほかから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03489018,Pan African Clinical Trial Registry 番号 PACTR202104717648755)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2024; 391 : 2003 - 13. )