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January 9, 2025 Vol. 392 No. 2

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再発または難治性の多発性骨髄腫に対するタルケタマブとテクリスタマブの併用
Talquetamab plus Teclistamab in Relapsed or Refractory Multiple Myeloma

Y.C. Cohen and Others

背景

タルケタマブ(talquetamab,抗 G 蛋白質共役型受容体ファミリー C グループ 5 メンバー D)とテクリスタマブ(抗 B 細胞成熟抗原)は,CD3 を標的化することで T 細胞を活性化する二重特異性抗体であり,3 種類の薬剤による治療歴のある,再発または難治性の多発性骨髄腫の治療薬として承認された.

方 法

再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象に,タルケタマブ+テクリスタマブの第 1b・2 相試験を行った.第 1 相では,用量漸増試験として 5 つの用量を検討した.タルケタマブ 0.8 mg/kg 体重+テクリスタマブ 3.0 mg/kg の 2 週ごと投与が,第 2 相に推奨されるレジメンとして選択された.主要目的は有害事象と用量制限毒性を評価することであった.

結 果

94 例が投与を受けた.このうち,第 2 相に推奨されたレジメンが使用されたのは 44 例であった.追跡期間中央値は 20.3 ヵ月であった.用量制限毒性は 3 例に発生した(第 2 相に推奨されたレジメンが使用された 1 例におけるグレード 4 の血小板減少症を含む).5 つの用量全体でとくに頻度が高かった有害事象は,サイトカイン放出症候群,好中球減少症,味覚変化,皮疹以外の皮膚障害であった.グレード 3 または 4 の有害事象は,大部分が血液学的事象であり,患者の 96%に発現した.グレード 3 または 4 の感染症は患者の 64%に発生した.第 2 相に推奨されたレジメンでは,患者の 80%に効果が認められたが(髄外病変を有する患者では 61%),5 つの用量全体では 78%であった.18 ヵ月の時点で効果が持続している確率は,第 2 相に推奨されたレジメンで 86%であり(髄外病変を有する患者では 82%),5 つの用量全体では 77%であった.

結 論

タルケタマブ+テクリスタマブによるグレード 3 または 4 の感染症の発生率は,いずれかの単独療法で報告されている発生率よりも高かった.効果は,5 つの用量全体で患者の高い割合で認められ,第 2 相に推奨されたレジメンでは持続性が認められた.(ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社から研究助成を受けた.RedirecTT-1 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04586426)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2025; 392 : 138 - 49. )