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January 30, 2025 Vol. 392 No. 5

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経カテーテル大動脈弁移植術周術期における経口抗凝固療法の継続と中断との比較
Continuation versus Interruption of Oral Anticoagulation during TAVI

D.J. van Ginkel and Others

背景

経カテーテル大動脈弁移植術(TAVI)を施行予定の患者の 1/3 は,併存疾患を有するため,経口抗凝固療法の適応がある.TAVI 周術期に経口抗凝固療法を中断した場合,出血のリスクが低くなる可能性があるが,一方で,継続した場合は血栓塞栓症のリスクが低くなる可能性がある.

方 法

経口抗凝固薬投与中の,TAVI 施行予定の患者を対象に,国際共同非盲検無作為化非劣性試験を行った.患者を,TAVI 周術期に経口抗凝固療法を継続する群と中断する群に,1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要転帰は,TAVI 施行後 30 日以内の心血管系の原因による死亡,あらゆる原因による脳卒中,心筋梗塞,主要血管合併症,大出血の複合とした.

結 果

修正 intention-to-treat 集団は 858 例で,内訳は経口抗凝固療法を継続する群 431 例,中断する群 427 例であった.主要転帰イベントは,継続群の 71 例(16.5%)と中断群の 63 例(14.8%)に発生した(リスク差 1.7 パーセントポイント,95%信頼区間 [CI] -3.1~6.6,非劣性の P=0.18).血栓塞栓イベントは,継続群の 38 例(8.8%)と中断群の 35 例(8.2%)に発生した(リスク差 0.6 パーセントポイント,95% CI -3.1~4.4).出血は,継続群の 134 例(31.1%)と中断群の 91 例(21.3%)に発生した(リスク差 9.8 パーセントポイント,95% CI 3.9~15.6).

結 論

TAVI 施行予定の,経口抗凝固療法の適応もある患者において,TAVI 周術期における経口抗凝固療法の継続は,30 日の時点での心血管系の原因による死亡,脳卒中,心筋梗塞,主要血管合併症,大出血の複合の発生率に関して,経口抗凝固療法の中断に対して非劣性を示さなかった.(オランダ健康研究開発機構,セントアントニウス研究基金から研究助成を受けた.POPular PAUSE TAVI 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04437303)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2025; 392 : 438 - 49. )