The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 31, 2002
Vol. 346 No. 5

  • 連日血液透析と急性腎不全の転帰
    Daily Hemodialysis and Outcome of Acute Renal Failure

    血液浄化療法を実施しているにもかかわらず,急性腎不全患者の罹患率と死亡率は高い.この研究では,急性腎不全患者 160 例を対象に,間欠的な血液透析の 2 つのレジメン―連日透析と隔日透析(従来法)―を検討した.血液透析 2 週間後の生存率を主要エンドポイントとし,急性腎不全の期間および合併症発症率を副次的エンドポイントとした.
    連日血液透析では,従来の間欠的血液透析に比べて,尿毒症症状をよりよくコントロールでき,生存期間がより長かった.

  • 糞便 DNA における APC 変異の検出
    Detection of APC Mutations in Fecal DNA

    糞便 DNA における <i>APC</i> 変異の検出

    結腸直腸癌発生過程の早期における遺伝的変化は,大腸腺腫様ポリポーシス(APC)遺伝子の変異である.変異 APC 遺伝子を有する細胞が糞便中に放出されるという前提に基づき,この研究グループは,結腸直腸癌患者の糞便からそのような遺伝子を見付け出す強力な分子的方法を考案した.健常被験者の糞便には検出可能な変異 APC 遺伝子は検出できなかったが,過半数の結腸直腸癌患者あるいは結腸ポリープ患者の糞便には認められた.
    この研究では,早期結腸直腸癌患者の糞便から変異 APC 遺伝子を検出できるかどうか,その可能性を検討している.この目的のために考案した方法は,技術的には偉業で,諺でいう“干し草の中から針を探す(見つかりそうもないものを探す)”ようなものである.この方法を改良することで,結腸直腸癌に対し特異性が高く感度も高いスクリーニング検査に結びつくかもしれない.

  • 水疱性類天疱瘡に対する経口コルチコステロイドと局所コルチコステロイド
    Oral and Topical Corticosteroids for Bullous Pemphigoid

    水疱性類天疱瘡に対する経口コルチコステロイドと局所コルチコステロイド

    水疱性類天疱瘡は,高齢者においてもっとも一般的な自己免疫性水疱形成性皮膚疾患であり,全身性コルチコステロイド療法の合併症などのため,相当な病状と死亡率につながっている.この無作為化多施設臨床試験では,経口プレドニゾンによる治療と局所プロピオン酸クロベタゾールクリームによる治療を比較した.主要転帰は,全生存率であった.局所療法では,死亡率,重症合併症の頻度,および広範患者の入院期間が有意に減少した.
    局所コルチコステロイド療法は,広範水疱性類天疱瘡患者の標準療法と考えるべきである.

  • 逆流性疾患の腹腔鏡下手術後に生じる胃心膜瘻
    Gastropericardial Fistula after Laparoscopic Surgery for Reflux Disease

    逆流性疾患の腹腔鏡下手術後に生じる胃心膜瘻

    重度の胃食道逆流性疾患患者が手術を要する場合,手術は腹腔鏡下で行われることが多い.この症例報告は,腹腔鏡を用いたニッセンのフンドプリケーションの遅発合併症である,生命を脅かす胃心膜瘻の発現,並びにその修復に関する報告である.
    胃心膜瘻はまれであるが,この報告は,逆流性疾患の腹腔鏡下手術で生じうる合併症への注意を喚起している.このような合併症は,手術の技術向上および手技を行う外科医に対してトレーニングを追加することにより減らすことができるかも知れない.

  • Clinical Practice:抗菌薬関連下痢
    Clinical Practice: Antibiotic-Associated Diarrhea

    Clinical Practice:抗菌薬関連下痢

    53 歳の女性が痙攣を伴う重症の水様下痢を訴えている.気管支炎のため処方された 10 日分のセフィキシム(cefixime)を服用して 7 日目である.どのように評価し,治療を行うべきか.
    この論文では,クロストリジウム-ディフィシレ菌(Clostridium difficile)感染に関連した下痢にとくに注目し,抗生物質関連下痢の評価と管理を再考している.

  • 疾患のメカニズム:エストロゲンの産生と作用
    Mechanisms of Disease: Production and Actions of Estrogens

    疾患のメカニズム:エストロゲンの産生と作用

    エストロゲンおよびエストロゲン様物質は動植物に広く分布しており,現在では,エストロゲンが,核への作用と核以外への作用とを有することが明らかになっている.この総説は,エストロゲンの核への作用,ならびに選択的エストロゲン受容体修飾薬のさまざまなエストロゲン作用,作動とエストロゲン拮抗作用の機序に重点をおいて,エストロゲンの産生,代謝,および作用に関してまとめた論文である.