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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
December 11, 2003
Vol. 349 No. 24
ORIGINAL ARTICLE
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HIV-1 の初期治療のためのレジメン
Regimens for the Initial Treatment of HIV-1AIDS 臨床試験グループ研究 384(AIDS Clinical Trials Group study 384)は,ヒト免疫不全ウイルス 1 型(HIV-1)感染の初期治療について,6 つの治療群で検討した大規模研究である.治療は,2 種類の 4 剤レジメンのいずれか,または 2 つの逐次的に行う 3 剤レジメンの組み合せ 4 種類のいずれかで行った.本誌今週号には,2 本の報告が掲載されている.最初の報告では,ジドブジン‐ラミブジン‐エファビレンツから成るレジメンが,他の 3 剤レジメンよりも初期治療として優れていることが示されている.2 番目の報告では,4 剤レジメンは治療成功期間を延長しないことが示唆されている.
最初に用いるレジメンによっては,HIV-1 の治療成功の可能性が非常に高くなる.この重要な研究から得られた知見は,HIV 患者の初期治療において重要なレジメン選択の指針として役立つであろう. -
プラーク内出血と冠動脈粥状硬化の進行
Intraplaque Hemorrhage and Progression of Coronary Atheroma不安定冠動脈プラークは破綻しやすく,急性心筋梗塞の病因に大きな役割を果すと考えられている.プラーク内への出血は,プラークが不安定化し進行する機序の 1 つである.この研究は,プラーク内出血が,コレステロール結晶の形成とマクロファージの浸潤を誘発することによって,プラークが不安定化する証拠を示すものである.
不安定冠動脈疾患ではプラーク内出血が中心的な役割を担うことが明らかになり,この病態過程の予防に向け,新たな方向が開かれた. -
慢性移植腎症の自然経過
The Natural History of Chronic Allograft Nephropathy免疫抑制が向上した現在,慢性移植腎症が腎移植片不全の最大の原因となった.この前向き研究では,1 型糖尿病のレシピエント 120 例から,移植後 10 年間にわたって定期的に移植腎の生検を行い,採取した 961 標本を検討した.10 年目では後期の進行する損傷に関連した腎毒性はほぼ全例でみられ,初期の組織学的所見が非常に良好な移植片においてさえ確認された.
慢性移植腎症は,時間依存的な免疫学的・非免疫学的な原因がもたらす,ネフロンへの損傷の蓄積,付加を示している.
BRIEF REPORT
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好酸球増多症候群における抗インターロイキン 5 抗体の使用
Use of an Anti―Interleukin-5 Antibody in the Hypereosinophilic Syndromeさまざまな従来の治療法が無効であった好酸球増多症候群と重度の好酸球性皮膚炎を呈す患者 3 例は,ヒト化抗インターロイキン 5 抗体の投与に迅速な反応を示した.クローン T 細胞性疾患または骨髄増殖性疾患の所見を示した患者はいなかった.
研究者の臨床的関心とは別に,これらの結果は,重度の皮膚炎が主な問題である異型好酸球増多症候群における,好酸球の成長と分化に不可欠な因子,インターロイキン 5 の役割を示している.
GLOBAL HEALTH INTERACTIVE GRAPHIC
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抑制性 RNA と肝疾患
Inhibitory RNAs and Liver Disease遺伝子発現を抑制する有望で新しい方法が,自己免疫肝炎感染と B 型肝炎感染の 2 種類のマウスモデルにおいて,有効な治療法であることが示されている.
SOUNDING BOARD
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髄膜炎菌ワクチン― 公共政策と個人の選択
The Meningococcal Vaccine ― Public Policy and Individual Choice米国では,毎年約 2,200~3,000 人が侵襲性髄膜炎菌性疾患に罹患する.その費用効果の低さとその他の制限のため,髄膜炎菌ワクチンの日常的な使用は推奨されていない.しかし,個人の選択は公共政策の考えと異なる可能性がある.もし子をもつ親がこの選択肢を知っていたら,この破滅的な感染から青年や若年成人を守るために,ワクチン接種にお金を払うことを選択する人が大勢いるかもしれない.両親と患者には,すべての有効なワクチンの利用の可能性について,情報が必要である.