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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 30, 2005
Vol. 352 No. 26

ORIGINAL ARTICLE

  • HBeAg 陰性の慢性 B 型肝炎に対するアデフォビル・ジピボキシル
    Adefovir Dipivoxil in HBeAg- Negative Chronic Hepatitis B

    この B 型肝炎 e 抗原(HBeAg)陰性の慢性 B 型肝炎治療に関する無作為プラセボ対照試験の第 2 期は,試験の最初の 48 週にアデフォビル・ジピボキシル投与を受けた患者を対象に行われた.患者を,プラセボ投与に切り替える群,またはアデフォビル投与を継続する群のいずれかに無作為に割付けた.プラセボ投与に切り替えた患者では,最初の 48 週の治療で得られたアデフォビル・ジピボキシルの効果が消失したのに対し,治療を継続する群に割付けられた患者では効果が持続した.耐性変異体は,144 週間アデフォビル・ジピボキシル投与を受けた患者の 6%に発現した.

  • HBeAg 陽性の慢性 B 型肝炎に対するペグインターフェロン α-2a
    Peginterferon Alfa-2a in HBeAg- Positive Chronic Hepatitis B

    ペグインターフェロン単独あるいはラミブジンとの併用で治療を受けた患者は,ラミブジン単独で治療を受けた患者に比べ,48 週の治療後および 24 週の追跡後に HBeAg セロコンバージョンを示す可能性が高く(それぞれ 32%,27% 対ラミブジン単独 19%),HBV DNA 濃度が 100,000 コピー/mL 未満となる可能性も高かった(32%,34% 対 22%).HBeAg 陽性の慢性 B 型肝炎に対し,ペグインターフェロン α-2a による 48 週治療は,ラミブジンによる 48 週治療よりも有効である.

  • stage III 結腸癌に対する術後補助化学療法としてのカペシタビン
    Capecitabine as Adjuvant Treatment for Stage III Colon Cancer

    結腸癌を切除した患者約 2,000 例において,結腸癌の術後補助化学療法として,標準的なフルオロウラシルとロイコボリンの併用による急速静注と,フッ化ピリミジン系薬剤カペシタビンの経口投与を比較した.主要評価項目を無病生存期間としたところ,カペシタビンは,フルオロウラシル+ロイコボリンと少なくとも同等の有効性を示した.この経口薬は,急速静注による併用療法よりも副作用が少なかった.
    単剤の経口薬が,急速静注による化学療法と比べて少なくとも同等に有効であるというこの知見は,その有効性が確認されれば,結腸癌の切除後の管理における大きな前進となることが期待される.

  • 心臓移植後の拒絶反応の予防に対するダクリズマブ
    Daclizumab to Prevent Rejection after Heart Transplantation

    ダクリズマブはインターロイキン-2 受容体に対するヒト化モノクローナル抗体で,T 細胞の増殖を阻害する.この臨床試験では,シクロスポリン+ミコフェノール酸モフェチル+副腎皮質ステロイドの 3 剤レジメンにダクリズマブを追加することで,心臓移植レシピエントの細胞拒絶反応リスクが減少した.しかし,ダクリズマブの投与を細胞溶解療法と同時に行った場合の感染症による死亡率の増加は,懸念に値する.

CLINICAL PRACTICE

  • 肺癌検診
    Lung Cancer Screening

    肺癌検診

    20 年前に禁煙した 60 歳の女性が,定期検診を受けにきている.女性は以前,たばこを 1 日 1 箱,10 年間吸っていた.それ以外目立った病歴はない.女性の夫は 30 年以上,たばこを 1 日 1 箱吸っていたが,10 年前に禁煙した.女性は,自分と夫は肺癌検診のために CT スキャンを受けるべきかどうか尋ねている.どのようなアドバイスをすればよいであろうか?

DRUG THERAPY

  • γ-ヒドロキシ酪酸
    γ-Hydroxybutyric Acid

    短鎖脂肪酸の γ-ヒドロキシ酪酸(GHB)は,血液脳関門を通過する γ-アミノ酪酸(GABA)の類似化合物として合成されるが,臨床用途は,麻酔薬としての使用およびナルコレプシーやアルコール依存症の治療薬としての使用に限られている.しかしこの 10 年で,GHB は米国で主なレクリエーションドラッグとして使われるようになった.この総説では,GHB の作用機序について論じ,過剰摂取,乱用,中毒に対する治療法を提示している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 局所進行膵癌を有する男性
    A Man with Locally Advanced Pancreatic Cancer

    局所進行膵癌を有する男性

    58 歳の男性が腹部大動脈瘤の評価を受けたさいに,偶然膵腫瘤が発見された.思い返してみると,男性には数ヵ月にわたって漠然とした腹部不快感と体重減少があったという.精密検査では膵腺癌が発見され,癌は上腸管膜静脈と門脈を巻き込んでいた.治療選択肢が検討された.