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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
July 20, 2006
Vol. 355 No. 3
ORIGINAL ARTICLE
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TCF7L2 遺伝子の多型と糖尿病への進行
TCF7L2 Polymorphisms and Progression to Diabetesこの研究では,生活習慣への介入およびメトホルミン投与をそれぞれプラセボ投与と比較した糖尿病予防プログラムに登録された,耐糖能異常のある被験者において,糖尿病への進行を予測する目的で,transcription factor 7-like 2 gene(TCF7L2)の 2 つの多型について検討した.この研究結果から,TCF7L2 のよくみられる変異体は,耐糖能異常の人において,糖尿病発症リスクの増加と関連していると考えられる.
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駆出率が保持されている心不全の有病率と転帰
Prevalence and Outcome of Heart Failure with Preserved Ejection Fraction入院患者を対象にした後ろ向き研究では,駆出率が保持されている心不全の有病率は,1987~2001 年のあいだに有意に上昇した.また,駆出率が保持されている患者の割合も同様に上昇した.生存率は,駆出率が保持されている患者のほうが駆出率が低下している患者よりもわずかに高かったが,予後は,15 年間で,駆出率が低下している患者でのみ改善した.
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駆出率が保持されている心不全の転帰
Outcome of Heart Failure with Preserved Ejection Fraction心不全による入院患者 2,802 例のうち,31%で駆出率が保持されていた.これらの患者は,駆出率が低下した患者と比べて,高齢者や女性である割合が高く,高血圧と心房細動の既往歴を有する傾向がみられた.しかし,症状の特徴,合併症,再入院率,死亡率については,2 群間で同等であった.
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先天性の吸収不良性下痢におけるニューロジェニン 3 変異
Mutant Neurogenin-3 in Congenital Malabsorptive Diarrheaこの研究では,ニューロジェニン 3 遺伝子変異が,腸内分泌細胞の事実上の欠如,ならびに吸収不良性下痢と関連することが示されている.ニューロジェニン 3 は,腸内分泌細胞の分化に欠かせないものであり,腸細胞による栄養素の吸収にはこれらの細胞の存在が必要である.
SPECIAL ARTICLE
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学術医学文献の原著者にみられる「男女差」
The “Gender Gap” in Authorship of Academic Medical Literature著名な医学雑誌 6 誌に発表された研究論文に関するこの調査では,女性筆頭著者の割合は,1970 年の 6%から 2004 年には 29%に増加し,女性論文責任者の割合は,4%から 19%に増加した.これらの増加は,女性医師の数が劇的に増加した期間に起っている.現在,医学生の約 50%が女性であるが,1960 年にはわずか 6%であった.
CLINICAL THERAPEUTICS
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両室ペーシング
Biventricular Pacing6 ヵ月前に前壁心筋梗塞を発症し,心電図上で QRS 幅の延長がみられた 55 歳の男性が,内科的治療にもかかわらず難治性のうっ血性心不全を呈している.男性は,両室ペースメーカーの植込みを勧められている.そのようなペースメーカーは,心室収縮の同期性を改善し,一部の患者で生存率が延長することが証明されている.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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歩行障害が急速に進行した 77 歳の男性
A 77-Year-Old Man with a Rapidly Progressive Gait Disorder77 歳の男性の歩行困難が,4 ヵ月のあいだに急速に進行した.それまでのおよそ 14 ヵ月間に,男性は,一連の医学的問題から日常の活発な身体活動が行えなくなっていた.検査では,運動力と知覚は正常であったが,神経科医は,軽度の反射亢進と両側性のバビンスキー徴候を認めた.理学療法にもかかわらず,男性の症状は悪化し,それ以外の身体徴候も現れた.診断検査が行われた.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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腫瘍抑制薬の標的化は裏目に出るのか?
Will Targeting a Tumor Suppressor Backfire?癌の治療薬候補として,低分子の Akt キナーゼ阻害薬の開発がすすんでいる.しかし最近の研究では,これらが特定の環境で,転移を促進する可能性が示唆されている.