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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 9, 2010
Vol. 363 No. 24

ORIGINAL ARTICLE

  • 血液透析の頻度
    Frequency of Hemodialysis

    12 ヵ月にわたり頻回透析と従来透析が比較された.頻回透析により主要転帰(死亡または左室重量の変化と,死亡または身体的健康の変化)に改善がみられたが,血管に関連した介入をより多く必要とした.

  • 心不全の遠隔モニタリング
    Telemonitoring in Heart Failure

    先行研究から,心不全の外来患者に遠隔モニタリングを行うと転帰が改善する可能性があることが示唆されている.しかし今回の試験では,遠隔モニタリングにより,死亡と再入院のいずれにおいても影響が認められなかったことが示された.この結果は,心不全の外来患者に対する遠隔モニタリングの実施を支持するものではない.

  • 薬剤溶出ステントとベアメタルステントの比較
    Drug-Eluting vs. Bare-Metal Stents

    経皮的冠動脈インターベンションを施行する冠動脈疾患患者を,シロリムス溶出ステント留置群,エベロリムス溶出ステント留置群,ベアメタルステント留置群に割り付けた.2 年の時点で,心臓を原因とする死亡率と非致死的心筋梗塞の発生率に群間で有意差は認められなかった.

  • メタドンまたはブプレノルフィンへ曝露後の NAS
    NAS after Methadone or Buprenorphine Exposure

    オピオイド依存症の妊娠女性を対象にメタドンとブプレノルフィンを比較したこの試験では,ブプレノルフィンを用いた新生児において,新生児薬物離脱症候群(NAS)の治療に必要としたモルヒネ量が少なく,入院期間と治療期間が有意に短かった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 錯乱,貧血,血小板減少を呈する女児
    A Girl with Confusion, Anemia, and Thrombocytopenia

    ループス腎炎の既往のある 16 歳の女児が,精神状態の変化により救急部に搬送された.女児は傾眠,興奮状態にあったが,巣症状はみられなかった.脳 CT で異常は認められなかった.臨床検査により貧血と血小板減少が明らかになった.

PERSPECTIVE

  • 米国のコレラワクチン備蓄
    A National Cholera Vaccine Stockpile

    安価で投与しやすい経口コレラワクチンは 3 種類ある.米国は,コレラのリスクが高い地域に速やかに供給するために,ワクチンを備蓄するのが賢明である.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • ブレオマイシンにより誘発された鞭毛状の色素沈着
    Bleomycin-Induced Flagellate Hyperpigmentation

    ブレオマイシンにより誘発された鞭毛状の色素沈着

    長期にわたり舌後部の血管奇形を有する 39 歳の女性が,ブレオマイシンによる病巣内硬化療法を受けた.治療後 1 週以内に,女性の体幹に痛みやかゆみを伴わない鞭毛状の色素沈着が発現した.

OCCATIONAL NOTES MULTIMEDIA

  • 心雑音に名を付けよ ― 耳の利く聴診者のための冠名用語
    Name That Murmur ― Eponyms for the Astute Auscultician

    医学史に関するこの小論で,著者らは冠名を付けた心雑音の例をあげている.NEJM.org では,本文とともに,心雑音のさらなる解明に役立つ音声記録と心エコー図が入手可能である.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • トゥレット症候群
    Tourette's Syndrome

    この論文は,認知行動療法と薬物療法に注目し,トゥレット症候群の管理について述べ,脳深部刺激療法が重症例に対して果たしうる役割を検討する.

GENOMIC MEDICINE INTERACTIVE GRAPHIC

  • ゲノミクス,2 型糖尿病,肥満
    Genomics, Type 2 Diabetes, and Obesity

    ゲノミクス,2 型糖尿病,肥満

    遺伝学的発見のペースが加速したことにより,単一遺伝子性および多因子性の非自己免疫性糖尿病と肥満の発現に関与する 80 以上の遺伝子座が同定された.