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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 5, 2015
Vol. 372 No. 10
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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大気の質の改善と小児の肺発達
Improved Air Quality and Lung Development in Childrenロサンゼルス盆地の 5 つの地域で,1994 年以降の異なる 3 期間を対象に行われたこの研究では,大気の質の改善に伴い,思春期児の肺機能発達が改善したことが明らかになった.
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E 型肝炎ワクチンの長期的有効性
Long-Term Efficacy of a Hepatitis E VaccineE 型肝炎ウイルスは,世界中で疾患の原因として多くみられ,とくに妊娠女性では重症の合併症に関連する.この論文では,E 型肝炎ワクチンの長期的有効性,免疫原性,安全性が報告されている.
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化学療法中の卵巣保護のためのゴセレリン
Goserelin for Ovarian Protection during Chemotherapyホルモン受容体陰性乳癌に対し,補助化学療法とともにゴセレリン投与を行った女性では,化学療法のみを行った女性と比較して,治療後 2 年の時点で無月経が少なく,妊孕性が高く,また無病生存率と全生存率が良好であった.
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症候性先天性サイトメガロウイルス感染症に対するバルガンシクロビル
Valganciclovir for Symptomatic Congenital CMV Diseaseサイトメガロウイルス(CMV)は新生児疾患の重要な原因である.新生児の症候性 CMV 感染症に対して,バルガンシクロビル療法の期間を 6 週から 6 ヵ月に延長した無作為化試験のデータが報告されている.
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マントル細胞リンパ腫におけるボルテゾミブベースの化学療法
Bortezomib-Based Chemotherapy in Mantle-Cell Lymphoma幹細胞移植が適応とならない進行マントル細胞リンパ腫患者では,R-CHOP 療法(リツキシマブ,シクロホスファミド,ドキソルビシン,ビンクリスチン,プレドニゾン)で,ビンクリスチンの代わりにボルテゾミブを用いることで,より高い完全奏効率が得られ,無増悪生存期間が約 2 倍に延長した.
REVIEW ARTICLE
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バイオテロの脅威
Bioterrorism Threatsバイオテロ攻撃で使用される可能性が高い病原体についての総説が,それらが引き起こす臨床症候群と,その治療法とともに述べられている.
PERSPECTIVE
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「気づくこと」について
On Taking Notice「気づき」に習熟していること ― 過去の偉大な医師たちは別の呼び方をしてきたかもしれないが,それは,昔から医師が身に付けておくべき臨床技術の一つであったし,今後もそうあるべきである.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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狩猟旅行後のアフリカダニ咬傷熱
African Tick-Bite Fever after Game-Hunting Expedition15 歳の女児が,持続性の発熱,頭痛,筋肉痛で入院した.左膝窩に,紅輪を周囲に伴う,孤立性で有痛性の黒色痂皮形成性潰瘍が認められた.1 週間前に出現した無症状の紅斑性丘疹が,この潰瘍となった.
PERSPECTIVE INTERACTIVE GRAPHIC
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世界の医療制度
International Health Care Systemsカナダ,スウェーデン,米国の医療制度の特徴と,それらの 3 カ国で達成された健康転帰を示す双方向性のグラフが更新され,イングランドが加えられた.
QUICK TAKE
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大気の質と肺発達
Air Quality and Lung Development南カリフォルニアの大気汚染は,数十年のあいだに減少してきている.このことは小児の肺機能にどう影響したのか? 20 年かけて行われた小児健康調査の結果が,短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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支配的な医療制度を抑制する
Restraining Dominant Health SystemsBarak Richman が,病院合併と Partners HealthCare 訴訟の判決について論じている.