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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 3, 2015
Vol. 373 No. 23

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 心肺蘇生中の継続的な胸骨圧迫と中断を伴う胸骨圧迫との比較
    Continuous or Interrupted Chest Compressions during CPR

    この試験では,23,000 例を超える院外心停止患者を,胸骨圧迫と換気の比が 30:2 での標準的心肺蘇生を行う群と,胸骨圧迫を継続的に行う群に割り付けた.生存退院率に群間で有意差は認められなかった.

  • 重症患者の発熱に対するアセトアミノフェン
    Acetaminophen for Fever in Critically Ill Patients

    多施設共同無作為化臨床試験において,ICU 入室患者で,感染症の可能性が高く,発熱が認められる例にアセトアミノフェンを 6 時間ごとに継続的に投与しても,利益は認められなかった.

  • IgA 腎症に対する支持療法と免疫抑制療法の併用
    Supportive Care plus Immunosuppression in IgA Nephropathy

    非盲検試験において,IgA 腎症患者を支持療法群と,支持療法と免疫抑制療法の併用群に無作為に割り付けた.免疫抑制療法を追加しても転帰に有意な改善はみられず,有害事象がより多く発現し,eGFR 低下率の変化は認められなかった.

  • 高リスク男性における HIV-1 感染予防
    HIV-1 Prophylaxis in High-Risk Men

    男性間性交渉者を対象に,テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)とエムトリシタビン(FTC)の合剤による曝露前予防を検討した試験で,TDF-FTC を性交渉の前後に服用するレジメンが,HIV-1 感染予防に有効であることが示された.

  • 糖尿病に急性冠症候群を合併した患者に対するリキシセナチド
    Lixisenatide in Diabetes and Acute Coronary Syndrome

    この無作為化試験では,2 型糖尿病を有し,心血管イベントを発症して間もない患者において,通常治療にグルカゴン様ペプチド 1 受容体作動薬リキシセナチドを追加しても,その後の主要心血管イベントおよびその他の重篤な有害事象の発現率に変化は認められなかった.

REVIEW ARTICLE

  • 非心臓手術後の心臓関連合併症
    Cardiac Complications after Noncardiac Surgery

    毎年,非心臓大手術後 30 日以内に心臓関連の合併症が発生する患者は世界で 1,000 万人を超えており,術後死亡率は 1.5%である.患者のモニタリングを強化し,ナトリウム利尿ホルモンとトロポニンを測定することで転帰が改善する可能性がある.

MEDICINE AND SOCIETY

  • HIV に公衆衛生の原則を適用する
    Applying Public Health Principles to HIV

    米国では HIV 感染対策に大幅な進歩がみられているにもかかわらず,流行は続いている.さらに公衆衛生の原則を適用し,医療と公衆衛生活動をより密接に統合することで,よりいっそうの進歩が見込めるかもしれない.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 骨髄のシスチン結晶
    Cystine Crystals in Bone Marrow

    骨髄のシスチン結晶

    1 歳の女児が,成長障害, 軽度の貧血, 低リン酸血症, ビタミン D 欠乏症, 糖尿,蛋白尿のため受診した.診断のための骨髄穿刺が行われ,多角形の結晶を有するマクロファージの割合の増加が認められた.

NEJM QUICK TAKE

  • ANRS IPERGAY 試験
    The ANRS IPERGAY Study

    ANRS IPERGAY 試験

    ゲイやバイセクシュアルの男性が,HIV 感染の予防に抗レトロウイルス薬を連日服用することで,HIV 感染のリスクが低減することが示されているが,アドヒアランスが課題である.性交渉の開始時に予防を開始した場合にリスクは低減するであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE INTERACTIVE GRAPHIC

  • 世界の医療制度
    International Health Care Systems

    カナダ,スウェーデン,米国,イングランド,中国,ドイツ,ブラジル,インド,オーストラリア,オランダ,トルコ,日本の医療制度の特徴と,これらの国々で達成された健康転帰を示す双方向性のグラフが,スイスを加え更新された.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • HIV 対策の新たなアプローチ
    New Approaches to Tackling HIV

    Anthony Fauci が,HIV 感染の治療・予防戦略が新しいエビデンスによってどのように改善されてきたかを論じている.