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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

November 29, 2018
Vol. 379 No. 22

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 急性冠症候群後のアリロクマブ投与
    Alirocumab Treatment after Acute Coronary Syndrome

    急性冠症候群を発症した患者のうち,アリロクマブに無作為に割り付けられた患者では,プラセボに割り付けられた患者よりも 2.8 年の時点における冠動脈疾患による死亡,非致死的心筋梗塞,脳梗塞,入院を要する不安定狭心症のリスクは低かった.

  • 進行乳癌におけるチェックポイント阻害薬
    Checkpoint Inhibitor in Advanced Breast Cancer

    進行または転移性のトリプルネガティブ乳癌患者の一次治療として,nab-パクリタキセルに抗 PD-L1 抗体アテゾリズマブを追加することで,無増悪生存期間が,とくに PD-L1 陽性乳癌の患者では有意に延長した.

  • ADHD の診断と幼稚園入園時の年齢
    Diagnosis of ADHD and Age at Entry into Kindergarten

    幼稚園に入園する年齢の基準日を 9 月 1 日としている米国の州では,8 月生まれの児は,9 月生まれの児よりも注意欠如・多動性障害(ADHD)の診断・治療を受けている割合が高かった.これは,クラスのコホート内年齢が診断に影響を及ぼしていることを示唆している.データは大規模な保険データベースから得たものである.

  • 診断法を掘り下げる
    Drilling Down on Diagnostic Method

    未診断疾患ネットワーク(Undiagnosed Diseases Network)は,米国国立衛生研究所(NIH)が出資している米国 7 ヵ所に拠点をおくネットワークであり,20 ヵ月間に 601 例の患者を診断対象として受け入れた.完全な評価を受けた 382 例のうち,132 例(35%)が診断を受けた.このうち 15 例(11%)は臨床的再検討によりなされ,98 例(74%)はエクソームまたはゲノム解析によりなされた.

CORRESPONDENCE

  • 慢性ノロウイルス感染症に対するファビピラビル
    Favipiravir for Chronic Norovirus Infection

    ノロウイルスは,とくに免疫抑制患者では慢性下痢を引き起こす場合がある.確立された治療はない.この症例報告では,ファビピラビルに活性を示すいくつかのエビデンスが認められ,ノロウイルスにある程度の選択圧をもたらすことが示されている.

  • オラパリブ過敏症に対する脱感作
    Desensitization for Olaparib Hypersensitivity

    オラパリブ療法に対して即時に過敏性反応を示す患者が存在する.2 日間で経口投与量を徐々に増量することで,脱感作に成功した.

PERSPECTIVE

  • 悲劇的な面と奇跡的な面 ― 新生児臓器提供
    Of Tragedies and Miracles ― Neonatal Organ Donation

    生まれたばかりの子に関する悲しい知らせを受けてまもない両親が,臓器を提供したいと言ったとき,新生児集中治療室チームは急いで行動しようとした.しかし,指針はほとんどみつからなかった.これはきわめてまれな臨床業務であったのである.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 乾癬における爪の点状陥凹
    Nail Pitting in Psoriasis

    乾癬における爪の点状陥凹

    28 歳の男性が爪の点状陥凹と,両肘関節・両膝関節伸側の紅斑局面を訴えて受診した.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 視力低下をきたした女性
    A Woman with Vision Loss

    視力低下をきたした女性

    23 歳の女性がめまいと右眼の視力低下を訴えて受診した.右耳には聴覚障害と耳鳴が生じた.フルオレセイン蛍光眼底造影検査にて,右眼の動脈枝 2 本に充盈遅延を認めた.診断がなされた.

REVIEW ARTICLE

  • 鉄キレーション
    Iron Chelation

    鉄キレーション

    鉄過剰により心臓系,肝臓系,腎臓系,内分泌系が侵される可能性がある.経口投与で活性を示す鉄キレート剤により鉄排泄が増進し,場合によっては経口・非経口キレート剤の併用のほうが有効である.

NEJM QUICK TAKE

  • 急性冠症候群後のリスクを減らす
    Reducing Risk after Acute Coronary Syndrome

    急性冠症候群後のリスクを減らす

    エビデンスに基づく治療が利用可能であるにもかかわらず,急性冠症候群を発症した患者における虚血性心血管イベントの再発リスクは依然として高い.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • トラウマサバイバーを支援する
    Supporting Trauma Survivors

    トラウマサバイバーを支援する

    Eve Rittenberg が,トラウマ(心的外傷)を経験した人々に,患者中心の,かつ心のこもったケアを提供することについて論じている.