- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 17, 2023
Vol. 389 No. 7
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
IDH 変異陽性低悪性度神経膠腫に対するボラシデニブ
Vorasidenib for IDH-Mutant Low-Grade Gliomaイソクエン酸脱水素酵素(IDH)1 または 2 の変異は,低悪性度神経膠腫によくみられる.IDH 阻害薬ボラシデニブによって,プラセボと比較して無増悪生存期間が延長した.
-
認知機能低下に対する食事介入に関する試験
Trial of Dietary Intervention for Cognitive Decline認知症の家族歴を有する人を対象とした 3 年間の試験で,神経保護を目的としてデザインされた MIND 食と対照食とで,認知機能の変化や MRI の測定値に有意差は認められなかった.
-
ルミナル A 乳癌の術後放射線療法を省略した場合の再発
Luminal A Breast Cancer Recurrence without RadiotherapyT1N0,グレード 1 または 2 のルミナル A 乳癌に対して乳房温存手術を受け,内分泌療法を受けたが放射線療法は受けなかった女性において,5 年の時点での局所再発率は低かった.
-
クリグラー–ナジャー症候群に対する遺伝子治療
Gene Therapy for the Crigler–Najjar Syndromeクリグラー–ナジャー症候群は UGT1A1 の機能喪失型バリアントによって引き起こされ,高ビリルビン血症,黄疸,神経障害,死をきたす可能性がある.この試験では,5 例の患者で遺伝子治療が実施された.
CLINICAL PRACTICE
-
市中肺炎
Community-Acquired Pneumonia市中肺炎は,米国で年間 150 万件の入院を引き起こしている急性の肺感染症である.軽症市中肺炎の外来患者の大部分は,診断のための細菌検査を行うことなく,経験的に治療することができる.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
-
発熱と足部痛を呈する男性
A Man with Fever and Foot Painドラベ症候群を有する 18 歳の男性が発熱し,てんかん発作の頻度が増加した.左足の腫脹が 2 ヵ月間続いており,画像検査で骨髄浮腫と骨折が明らかになった.診断がなされた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
疥癬トンネルのインクテスト
Burrow Ink Test for Scabies20 歳の男性が,3 ヵ月前から続く痒みを訴えて受診した.体幹,両手関節,陰部に丘疹が認められた.手関節の病変に紫色のスキンマーカーを塗り,アルコールで拭き取ると,疥癬トンネルが見えた.
SCIENCE BEHIND THE STUDY
-
グレード 2 神経膠腫に対するボラシデニブ
Vorasidenib for Grade 2 Gliomaこの論説では,グレード 2 神経膠腫の治療における,変異型イソクエン酸脱水素酵素(IDH)阻害薬ボラシデニブの臨床試験について,その背景にある科学を説明している.
CLINICAL DECISIONS
-
フットボールと慢性外傷性脳症のリスク
Football and Risk of CTEアメリカンフットボール参加を望む男児に関するこの特集記事では,症例を提示し,この男児のスポーツ参加を支持するエッセイと,推奨しないエッセイの 2 つを紹介している.
NEJM QUICK TAKE
-
IDH 変異陽性神経膠腫に対するボラシデニブ
Vorasidenib in IDH-Mutant Glioma神経膠腫は成人の原発性悪性脳腫瘍のなかでもっとも頻度が高く,グレード 2 神経膠腫の多くは,ボラシデニブの阻害標的であるイソクエン酸脱水素酵素(IDH)1 および 2 に変異を有する.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
-
認知機能低下に対する MIND 食
MIND Diet for Cognitive Decline食事パターンは認知機能の低下に影響を及ぼす可能性があるが,臨床的知見は限られている.新たに行われた試験で,MIND 食の認知機能に対する効果が評価された.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
HIV とメンタルヘルス
HIV and Mental HealthCatherine Godfrey が,アフリカのヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者のメンタルヘルス対策におけるギャップに対処することについて論じている.