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Covid-19 外来患者に対する SARS-CoV-2 中和抗体 LY-CoV555
SARS-CoV-2 Neutralizing Antibody LY-CoV555 in Outpatients with Covid-19

P. Chen and Others

背景

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2(SARS-CoV-2)は新型コロナウイルス感染症(Covid-19)を引き起こす.その大部分は軽症であるが,重症化したり,生命を脅かしたりする可能性がある.ウイルス中和モノクローナル抗体が,ウイルス量を減少させ,症状を改善し,入院を防ぐことが予測されている.

方 法

軽症または中等症の Covid-19 と診断されてまもない外来患者を対象とし,現在進行中である第 2 相試験で,452 例を,中和抗体 LY-CoV555 の単回静注を 3 用量(700 mg,2,800 mg,7,000 mg)のいずれかで行う 3 群と,プラセボを投与する群に無作為に割り付け,定量的なウイルス学的エンドポイントと,臨床転帰を評価した.主要転帰は 11 日目のウイルス量のベースラインからの変化量とした.ここではあらかじめ計画した 2020 年 9 月 5 日時点での中間解析の結果を報告する.

結 果

中間解析の時点で,集団全体で観察された対数ウイルス量のベースラインからの減少量の平均値は -3.81 であり,ウイルス RNA 排除率は 99.97%超であった.LY-CoV555 を 2,800 mg 投与された患者では,ウイルス量のベースラインからの減少量のプラセボとの差は -0.53(95%信頼区間 [CI] -0.98~-0.08,P=0.02)であり,ウイルス量は 3.4 倍低かった.700 mg を投与した患者ではウイルス量のベースラインからの変化量のプラセボとの差は小さく(-0.20,95% CI -0.66~0.25,P=0.38),7,000 mg を投与した患者でも小さかった(0.09,95% CI -0.37~0.55,P=0.70).2 日目から 6 日目までの症状の重症度は,LY-CoV555 を投与された患者のほうがプラセボを投与された患者よりもわずかに低かった.Covid-19 関連で入院または救急受診した患者の割合は,LY-CoV555 群では 1.6%,プラセボ群では 6.3%であった.

結 論

第 2 相試験のこの中間解析では,中和抗体 LY-CoV555 の 3 用量のうち,1 つは 11 日目までウイルス量の経時的な自然減少を加速させたと思われたが,他の 2 つはそうではなかった.(イーライリリー社から研究助成を受けた.BLAZE-1 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04427501)

英文アブストラクト(DOI: 10.1056/NEJMoa2029849)