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Covid-19 肺炎で入院した患者に対するトファシチニブ
Tofacitinib in Patients Hospitalized with Covid-19 Pneumonia

P.O. Guimarães and Others

背景

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)による肺炎で入院した患者に対する,ヤヌスキナーゼ阻害薬であるトファシチニブの有効性と安全性は不明である.

方 法

Covid-19 肺炎で入院した成人を,トファシチニブ 10 mg を 1 日 2 回,最長 14 日間または退院まで投与する群と,プラセボを投与する群に 1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要転帰は,28 日目までの死亡または呼吸不全の発生とし,8 段階の順序尺度(スコアは 1~8 で,高いほど不良な状態を示す)を用いて評価した.全死因死亡と安全性の評価も行った.

結 果

ブラジルの 15 施設で 289 例が無作為化を受けた.全体で,患者の 89.3%が入院中にグルココルチコイドの投与を受けた.28 日目までの死亡または呼吸不全の累積発生率は,トファシチニブ群 18.1%,プラセボ群 29.0%であった(リスク比 0.63,95%信頼区間 [CI] 0.41~0.97,P=0.04).28 日目までの全死因死亡率は,トファシチニブ群 2.8%,プラセボ群 5.5%であった(ハザード比 0.49,95%信頼区間 0.15~1.63).トファシチニブにより 8 段階の順序尺度のスコアがプラセボよりも不良となる比例オッズは,14 日の時点で 0.60(95% CI 0.36~1.00),28 日の時点で 0.54(95% CI 0.27~1.06)であった.重篤な有害事象は,トファシチニブ群の 20 例(14.1%),プラセボ群の 17 例(12.0%)に発現した.

結 論

Covid-19 肺炎で入院した患者のうち,トファシチニブを投与した患者では,28 日目までの死亡または呼吸不全のリスクがプラセボを投与した患者よりも低くなった.(ファイザー社から研究助成を受けた.STOP-COVID 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04469114)

英文アブストラクト(DOI: 10.1056/NEJMoa2101643)