This Week at NEJM.org
April 24, 2025 Vol. 392 No. 16
April 24, 2025
Vol. 392 No. 16
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
気管支拡張症に対するジペプチジルペプチダーゼ 1 阻害薬ブレンソカチブ
DPP-1 Inhibitor Brensocatib in Bronchiectasis非囊胞性線維症性の気管支拡張症患者を対象とした無作為化試験で,52 週間における呼吸器症状の増悪の発生率は,ブレンソカチブ(10 mg または 25 mg を 1 日 1 回)群のほうがプラセボ群よりも低かった.
-
インフルエンザ伝播を予防するためのバロキサビル
Baloxavir to Prevent Transmission of Influenza2019~24 年のインフルエンザシーズンに行われた無作為化試験で,バロキサビルにより,発端患者から家庭内接触者へのインフルエンザウイルス伝播率はプラセボよりも有意に低くなった.
-
腫瘍浸潤性 CHIP が癌の生存に及ぼす影響
Effect of Tumor-Infiltrating CHIP on Cancer Survival未確定の潜在能をもつクローン性造血(CHIP)と癌は,年齢とともに頻度が高くなる.同じ患者で共存した場合,CHIP 細胞は腫瘍に遊走し,全生存に悪影響を及ぼすかもしれない.
-
異染性白質ジストロフィーに対する arsa-cel
Arsa-cel for Metachromatic Leukodystrophy造血幹細胞ベースの遺伝子治療であるアチダルサジーン オートテムセル(arsa-cel)で治療した 39 例の臨床転帰を,未治療の患者の転帰と比較した試験で,長期にわたる強力な治療効果が示された.
REVIEW ARTICLE
-
胎児性 Fc 受容体の生物学
Biology of the Fc Neonatal Receptor胎児性 Fc 受容体(FcRn)は IgG とアルブミンを異化から保護し,胎盤を介して IgG を輸送し,IgG の機能を調節する.FcRn を阻害あるいは増強させることで,自己免疫抗体が減少し,薬剤送達が向上する.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
舗装道路熱傷
Pavement Burns56 歳の男性が,「ヒートドーム」の発生中に舗装道路で両足に熱傷を負い,管理のため熱傷センターに移送された.
-
皮膚リーシュマニア症
Cutaneous Leishmaniasis3 歳の男児が,6 週間前に左下肢に出現した,辺縁がロール状に隆起した潰瘍を伴う局面と,衛星状の丘疹で受診した.男児は家族とともにベネズエラから移住してきたばかりで,陸路での長旅であったという.
SCIENCE BEHIND THE STUDY
-
気管支拡張症において好中球を抑え込む
Tamping Down the Neutrophil in Bronchiectasis気管支拡張症の治療を目的としたブレンソカチブに関する第 3 相試験の科学的基礎が述べられている.
NEJM QUICK TAKE
-
気管支拡張症に対する DPP-1 阻害薬ブレンソカチブ
DPP-1 Inhibitor Brensocatib in Bronchiectasisジペプチジルペプチダーゼ 1(DPP-1)の可逆的経口阻害薬であるブレンソカチブは,気管支拡張症患者における呼吸器症状の増悪の発生率を低下させる可能性がある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
-
インフルエンザ伝播を予防するためのバロキサビル
Baloxavir to Prevent Transmission of Influenza季節性インフルエンザは,世界的な公衆衛生上の重大な脅威である.キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬バロキサビルの,家庭内接触者への伝播抑制における有効性,および安全性について,新しい研究が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
HIV ワクチンに求められるレベルが上がる
Raising the Bar for an HIV VaccineLauren Jatt が,曝露前予防としてのレナカパビルの年 2 回投与の有効性と,それが HIV ワクチン開発に及ぼす影響について論じている.
TOPICS
-
気候変動
Climate Change増え続ける論文,その他資料のコレクションが,医師やその他医療従事者を支援する目的で NEJM.org/climate-change にまとめられています.