The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 20, 2018 Vol. 379 No. 25

進行性および難治性デスモイド腫瘍に対するソラフェニブ
Sorafenib for Advanced and Refractory Desmoid Tumors

M.M. Gounder and Others

背景

デスモイド腫瘍(侵襲性線維腫症とも呼ばれる)は,どの解剖学的部位にも発生し,腸間膜,神経血管構造,臓器に浸潤する可能性のある結合組織腫瘍である.標準治療はない.

方 法

二重盲検第 3 相試験で,進行性,症候性,または再発性のデスモイド腫瘍の患者 87 例を,ソラフェニブ(400 mg 錠 1 日 1 回)を投与する群と,マッチさせたプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.病勢進行が認められたプラセボ群の患者には,ソラフェニブ群へのクロスオーバーを認めた.主要評価項目は試験担当医師が評価した無増悪生存期間とし,客観的奏効率と有害事象発現率の評価も行った.

結 果

追跡期間中央値 27.2 ヵ月の時点で,2 年無増悪生存率は,ソラフェニブ群で 81%(95%信頼区間 [CI] 69~96),プラセボ群で 36%(95% CI 22~57)であった(進行または死亡のハザード比 0.13,95% CI 0.05~0.31,P<0.001).クロスオーバー前の客観的奏効率は,ソラフェニブ群で 33%(95% CI 20~48),プラセボ群で 20%(95% CI 8~38)であった.奏効が得られた患者における客観的奏効までの期間の中央値は,ソラフェニブ群で 9.6 ヵ月(四分位範囲 6.6~16.7),プラセボ群で 13.3 ヵ月(四分位範囲 11.2~31.1)であった.客観的奏効は持続している.ソラフェニブの投与を受けた患者でとくに多く報告された有害事象は,グレード 1 または 2 の発疹(73%),疲労(67%),高血圧(55%),下痢(51%)であった.

結 論

進行性,難治性,または症候性のデスモイド腫瘍の患者において,ソラフェニブは無増悪生存期間を有意に延長し,持続する奏効をもたらした.(米国国立がん研究所ほかから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02066181)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 2417 - 28. )