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July 26, 2018 Vol. 379 No. 4

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進行皮膚有棘細胞癌におけるセミプリマブによる PD-1 阻害
PD-1 Blockade with Cemiplimab in Advanced Cutaneous Squamous-Cell Carcinoma

M.R. Migden and Others

背景

進行皮膚有棘細胞癌の治療に承認されている全身療法はない.この癌は,腫瘍の遺伝子変異量が高く,疾患のリスクは免疫抑制と強く関連しているため,免疫療法が有効である可能性がある.セミプリマブ(cemiplimab)の第 1 相試験の用量漸増期では,転移性皮膚有棘細胞癌患者において強い持続的な効果が認められた.

方 法

局所進行または転移性の皮膚有棘細胞癌患者の拡大コホートを対象としたセミプリマブの第 1 相試験の結果と,転移性癌患者のコホート(転移性癌コホート)を対象とした第 2 相主試験の結果を報告する.両試験とも,患者にセミプリマブ(3 mg/kg 体重)を 2 週ごとに静脈内投与し,8 週ごとに効果を評価した.第 2 相試験では,独立した中央判定により評価された奏効率を主要評価項目とした.

結 果

第 1 相試験の拡大コホートでは,セミプリマブの効果は 26 例中 13 例(50%,95%信頼区間 [CI] 30~70)に認められた.第 2 相試験の転移性癌コホートでは,効果は 59 例中 28 例(47%,95% CI 34~61)に認められた.第 2 相試験の転移性癌コホートにおける追跡期間中央値は 7.9 ヵ月であった.効果が認められた 28 例のうち,57%で効果の持続期間が 6 ヵ月を超え,82%ではデータカットオフ時点で奏効が持続しており,セミプリマブ投与が継続されていた.第 2 相試験の転移性癌コホートでは,患者の 15%以上に発現した有害事象は下痢,疲労,悪心,便秘,皮疹であり,7%が有害事象により投与を中止した.

結 論

進行皮膚有棘細胞癌患者において,セミプリマブは約半数に効果をもたらし,免疫チェックポイント阻害薬により通常発現する有害事象を伴った.(Regeneron Pharmaceuticals 社,Sanofi 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02383212,NCT02760498)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 341 - 51. )