The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 9, 2018 Vol. 379 No. 6

思春期のサッカー競技者を対象とした心臓スクリーニングの結果
Outcomes of Cardiac Screening in Adolescent Soccer Players

A. Malhotra and Others

背景

若年アスリートにおける心臓突然死の発生率と原因に関する報告は,参加率の推定値と報告方法の違いに大きく依存してきた.われわれは,英国の思春期のサッカー競技者における心臓突然死の発生率と原因を調査することを試みた.

方 法

1996~2016 年に,イングランドサッカー協会(FA)の心臓スクリーニングプログラムにおいて,平均(±SD)年齢 16.4±1.2 歳の思春期のサッカー競技者 11,168 人(男児 95%)に,健康に関する質問票,身体診察,心電図検査,心エコー検査から成るスクリーニングを行った.FA 登録データを調査して心臓突然死を同定し,剖検記録で確認した.

結 果

スクリーニング期間中,42 例(0.38%)に心臓突然死と関連する心障害が検出された.別の 225 例(2%)には先天異常または弁異常が同定された.スクリーニング期間後,全死因死亡は 23 例あり,そのうち 8 例(35%)が心疾患に起因する突然死であった.8 例の心臓突然死のうち 7 例(88%)が心筋症によるものであった.心臓突然死を起こした競技者のうち 6 例(75%)は,心臓スクリーニングで異常は認められていなかった.スクリーニングから心臓突然死までの期間の平均は 6.8 年であった.計 118,351 人年の追跡に基づくと,スクリーニングを受けたことのある思春期のサッカー競技者における心臓突然死の発生率は 14,794 人年あたり 1 例(100,000 人に 6.8 例)であった.

結 論

心血管スクリーニングを受けた思春期のサッカー競技者のコホートで,心臓突然死に関連する疾患は 0.38%に同定された.心臓突然死の発生率は 14,794 人年あたり 1 例,すなわち 100,000 人に 6.8 例であり,死亡の大部分はスクリーニングでは検出されていなかった心筋症によるものであった.(イングランドサッカー協会ほかから研究助成を受けた.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 524 - 34. )