The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 16, 2018 Vol. 379 No. 7

禁煙,体重変化,2 型糖尿病,死亡
Smoking Cessation, Weight Change, Type 2 Diabetes, and Mortality

Y. Hu and Others

背景

禁煙後の体重増加によって,禁煙による健康上の利益が減少するかどうかは明らかにされていない.

方 法

米国の男女を対象とした 3 つのコホート研究で,禁煙したことを報告した人を特定し,禁煙状況と体重の変化を前向きに評価した.禁煙したことを報告した人における 2 型糖尿病,心血管疾患による死亡,全死因死亡のリスクを,禁煙後の体重の変化量別に推定した.

結 果

2 型糖尿病リスクは,最近の禁煙者(禁煙後 2~6 年)のほうが現在喫煙者よりも高かった(ハザード比 1.22,95%信頼区間 [CI] 1.12~1.32).リスクは禁煙後 5~7 年でピークに達し,その後は徐々に低下した.2 型糖尿病リスクの一時的な上昇は体重の増加量に正比例しており,体重が増加しなかった禁煙者ではリスクは上昇しなかった(交互作用の P<0.001).一方禁煙者では,禁煙後の体重変化にかかわらず,死亡率に一時的な上昇は認められなかった.現在喫煙者と比較して,心血管疾患による死亡のハザード比は,体重が増加しなかった最近の禁煙者で 0.69(95% CI 0.54~0.88),0.1~5.0 kg 増加の最近の禁煙者で 0.47(95% CI 0.35~0.63),5.1~10.0 kg 増加の最近の禁煙者で 0.25(95% CI 0.15~0.42),10.0 kg 超増加の最近の禁煙者で 0.33(95% CI 0.18~0.60),長期禁煙者(禁煙後 6 年超)で 0.50(95% CI 0.46~0.55)であった.全死因死亡についても同様の関連が認められた.

結 論

大幅な体重増加を伴った禁煙は,2 型糖尿病の短期リスクの上昇に関連したが,心血管死亡と全死因死亡の減少に対する禁煙の利益を減少させなかった.(米国国立衛生研究所から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 623 - 32. )