The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

August 16, 2018 Vol. 379 No. 7

2 型糖尿病患者における危険因子,死亡率,心血管転帰
Risk Factors, Mortality, and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes

A. Rawshani and Others

背景

糖尿病患者は,一般集団よりも死亡と心血管転帰のリスクが高い.われわれは 2 型糖尿病患者の死亡および心血管イベントの超過リスクを低減,あるいは排除することが可能かどうかを検討した.

方 法

コホート研究で,スウェーデン全国糖尿病登録に登録されていた 2 型糖尿病患者 271,174 例を対象とし,対照 1,355,870 例と年齢,性別,県をマッチさせた.糖尿病患者を,年齢分類と,5 つの危険因子(糖化ヘモグロビン値の上昇,低比重リポ蛋白コレステロール値の上昇,アルブミン尿,喫煙,血圧の上昇)の有無に基づいて評価した.Cox 回帰を用いて,喫煙および目標範囲外にあった項目の数と,転帰(死亡,急性心筋梗塞,脳卒中,心不全による入院)の超過リスクとの関連を調査した.さまざまな危険因子と心血管転帰との関係についても検討した.

結 果

参加者全体の追跡期間中央値は 5.7 年で,その間に 175,345 例の死亡が発生した.2 型糖尿病患者では,転帰の超過リスクは,目標範囲内にある危険因子 1 項目ごとに段階的に減少した.5 項目すべてが目標範囲内にあった糖尿病患者では,対照と比較して,全死因死亡のハザード比は 1.06(95%信頼区間 [CI] 1.00~1.12),急性心筋梗塞のハザード比は 0.84(95% CI 0.75~0.93),脳卒中のハザード比は 0.95(95% CI 0.84~1.07)であった.心不全による入院のリスクは,糖尿病患者のほうが対照よりも一貫して高かった(ハザード比 1.45,95% CI 1.34~1.57).2 型糖尿病患者では,糖化ヘモグロビン値が目標範囲外にあることが脳卒中と急性心筋梗塞のもっとも強力な予測因子であり,喫煙が死亡のもっとも強力な予測因子であった.

結 論

5 項目の危険因子が目標範囲内にあった 2 型糖尿病患者は,一般集団と比較して死亡,心筋梗塞,脳卒中のリスクの超過はほとんど存在しないか,まったく存在しないと思われた.(スウェーデン地方自治体協会ほかから研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 633 - 44. )