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September 6, 2018 Vol. 379 No. 10

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未治療の進行期濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブとレナリドミドの併用
Rituximab plus Lenalidomide in Advanced Untreated Follicular Lymphoma

F. Morschhauser and Others

背景

リツキシマブと化学療法の併用は,未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者に有効であることが示されているが,それにもかかわらず大部分の患者は再発する可能性がある.レナリドミドとリツキシマブの併用免疫療法は,低悪性度 B 細胞非ホジキンリンパ腫患者において有望な活性が示されている免疫調節レジメンである.

方 法

多施設共同国際第 3 相優越性試験にて,未治療の濾胞性リンパ腫患者を対象に,リツキシマブ+レナリドミドをリツキシマブ+化学療法と比較検討した.患者は,2 つのレジメンのいずれかに無作為に割り付けられた後,リツキシマブ単独維持療法を受けた.リツキシマブ+レナリドミドによる治療では,この 2 剤を 18 サイクル投与後,リツキシマブ維持療法を 8 週ごとに 12 サイクル行った(6 回追加投与).リツキシマブ+化学療法による治療では,リツキシマブをベースとする 3 つのレジメンから試験担当医師が 1 つを選んで投与し,その後,リツキシマブ単独維持療法を 8 週ごとに 12 サイクル行った.主要評価項目は,120 週の時点における完全奏効(確定または不確定)および無増悪生存期間とした.

結 果

1,030 例を,リツキシマブ+レナリドミド群(513 例)とリツキシマブ+化学療法群(517 例)に無作為に割り付けた.120 週の時点における確定または不確定完全奏効割合は両群で同程度であり,リツキシマブ+レナリドミド群 48%(95%信頼区間 [CI] 44~53),リツキシマブ+化学療法群 53%(95% CI 49~57)であった(P=0.13).中間解析では 3 年間の無増悪生存割合はそれぞれ 77%(95% CI 72~80)と 78%(95% CI 74~82)であった.リツキシマブ+化学療法群のほうが,グレード 3 または 4 の好中球減少症(32% 対 50%)と全グレードの発熱性好中球減少症(2% 対 7%)の発現割合が高く,リツキシマブ+レナリドミド群のほうが,グレード 3 または 4 の皮膚反応(7% 対 1%)の発現割合が高かった.

結 論

未治療の濾胞性リンパ腫患者において,(リツキシマブ維持療法をその後行う)リツキシマブ+レナリドミドとリツキシマブ+化学療法は,有効性の結果が同様であった.安全性プロファイルは 2 群で異なった.(Celgene 社から研究助成を受けた.RELEVANCE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01476787,NCT01650701,EudraCT 登録番号 2011-002792-42)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 934 - 47. )