The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 12, 2019 Vol. 381 No. 11

非透析腎臓病患者の貧血に対するロキサデュスタット
Roxadustat for Anemia in Patients with Kidney Disease Not Receiving Dialysis

N. Chen and Others

背景

ロキサデュスタット(roxadustat)(FG-4592)は,赤血球生成を刺激し鉄代謝を制御する,経口低酸素誘導因子(HIF)プロリン水酸化酵素阻害薬である.慢性腎臓病患者を対象とした第 2 相試験で,ロキサデュスタットは,内因性エリスロポエチン濃度を生理的範囲内またはほぼ生理的範囲に上昇させ,同時にヘモグロビンを増加させ,鉄恒常性を改善した.非透析慢性腎臓病患者の貧血治療におけるロキサデュスタットの有効性と安全性に関して,さらなるデータが必要である.

方 法

中国の 29 施設で行われた第 3 相試験で,慢性腎臓病患者 154 例を,二重盲検でロキサデュスタットを週 3 回 8 週間投与する群とプラセボを投与する群に,2:1 の割合で無作為に割り付けた.全例のベースライン時のヘモグロビン値は 7.0~10.0 g/dL の範囲であった.無作為化期間のあとに 18 週間の非盲検期間を設け,全例がロキサデュスタットの投与を受け,静注鉄剤は中止した.主要評価項目は,7~9 週目の平均ヘモグロビン値のベースラインからの変化量の平均とした.

結 果

主要解析期間中,ヘモグロビンのベースラインからの変化量の平均(±SD)は,ロキサデュスタット群では 1.9±1.2 g/dL の増加,プラセボ群では 0.4±0.8 g/dL の減少であった(P<0.001).ヘプシジンのベースラインからの減少量(鉄利用能がより大きいことと関連している)の平均は,ロキサデュスタット群では 56.14±63.40 ng/mL,プラセボ群では 15.10±48.06 ng/mL であった.総コレステロールのベースラインからの減少量は,ロキサデュスタット群では 40.6 mg/dL,プラセボ群では 7.7 mg/dL であった.高カリウム血症と代謝性アシドーシスの発現頻度は,ロキサデュスタット群のほうがプラセボ群よりも高かった.ヘモグロビン値の補正と維持におけるロキサデュスタットの有効性は,18 週間の非盲検期間中維持された.

結 論

非透析慢性腎臓病の中国人患者では,ロキサデュスタット群のほうがプラセボ群よりも,8 週間後の平均ヘモグロビン値が高かった.18 週間の非盲検期間中,ロキサデュスタットは持続的な有効性と関連していた.(フィブロジェン社,フィブロジェン [中国] 医療技術開発社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02652819)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 1001 - 10. )