The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 21, 2019 Vol. 381 No. 21

進行非小細胞肺癌に対するニボルマブとイピリムマブの併用療法
Nivolumab plus Ipilimumab in Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer

M.D. Hellmann and Others

背景

進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象とした初期試験では,とくにプログラム死リガンド 1(PD-L1)発現腫瘍を有する患者において,ニボルマブとイピリムマブの併用療法のほうがニボルマブの単剤療法よりも奏効割合が高かった.NSCLC 患者におけるニボルマブ+イピリムマブの長期的な利益を評価するためのデータが必要である.

方 法

非盲検第 3 相試験で,IV 期または再発性の NSCLC を有する,PD-L1 発現量が 1%以上の患者を,ニボルマブ+イピリムマブ群,ニボルマブ単独群,化学療法群に 1:1:1 の割合で無作為に割り付けた.PD-L1 発現量が 1%未満の患者を,ニボルマブ+イピリムマブ群,ニボルマブ+化学療法群,化学療法単独群に 1:1:1 の割合で無作為に割り付けた.いずれの患者にも化学療法歴はなかった.本稿で報告する主要評価項目は,PD-L1 発現量が 1%以上の患者における,化学療法と比較した場合のニボルマブ+イピリムマブ群の全生存期間であった.

結 果

PD-L1 発現量が 1%以上の患者では,全生存期間の中央値はニボルマブ+イピリムマブ群で 17.1 ヵ月(95%信頼区間 [CI] 15.0~20.1),化学療法群で 14.9 ヵ月(95% CI 12.7~16.7)であり(P=0.007),2 年全生存率はそれぞれ 40.0%と 32.8%であった.奏効期間の中央値は,ニボルマブ+イピリムマブ群で 23.2 ヵ月,化学療法群で 6.2 ヵ月であった.PD-L1 発現量が 1%未満の患者でも全生存期間への利益が認められ,その中央値はニボルマブ+イピリムマブ群で 17.2 ヵ月(95% CI 12.8~22.0),化学療法群で 12.2 ヵ月(95% CI 9.2~14.3)であった.試験に参加した患者全体の全生存期間の中央値は,ニボルマブ+イピリムマブ群で 17.1 ヵ月(95% CI 15.2~19.9),化学療法群で 13.9 ヵ月(95% CI 12.2~15.1)であった.集団全体でグレード 3 または 4 の治療関連有害事象が発現した患者の割合は,ニボルマブ+イピリムマブ群で 32.8%,化学療法群で 36.0%であった.

結 論

NSCLC 患者において,ニボルマブ+イピリムマブによる一次治療により,化学療法と比較して,PD-L1 発現量にかかわらず全生存期間が延長した.より長期の追跡で新たな安全性の懸念は生じなかった.(ブリストル・マイヤーズ スクイブ社,小野薬品工業社から研究助成を受けた.CheckMate 227 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02477826)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 2020 - 31. )