The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 28, 2019 Vol. 381 No. 22

きわめて高濃度の乳腺を有する女性に対する補足的 MRI スクリーニング
Supplemental MRI Screening for Women with Extremely Dense Breast Tissue

M.F. Bakker and Others

背景

きわめて高濃度の乳腺は乳癌の危険因子であり,マンモグラフィによる癌の発見を制限する.このような患者の乳癌の早期発見率を改善し,中間期乳癌を減少させるためには,補足的な MRI の使用に関するデータが必要である.

方 法

オランダの多施設共同無作為化比較試験において,きわめて高濃度の乳腺を有し,スクリーニングマンモグラフィで異常を認めない 50~75 歳の女性 40,373 例を,補足的 MRI を受けるよう勧める群と,マンモグラフィによるスクリーニングのみを行う群に割り付けた.対象は 1:4 の割合で,8,061 例が MRI を勧める群に,32,312 例がマンモグラフィ単独群に割り付けられた.主要評価項目は,2 年間のスクリーニング期間中における中間期乳癌の発生率の群間差とした.

結 果

中間期乳癌の発生率は,MRI を勧める群でスクリーニング 1,000 件あたり 2.5 件,マンモグラフィ単独群でスクリーニング 1,000 件あたり 5.0 件であり,差はスクリーニング 1,000 件あたり 2.5 件(95%信頼区間 [CI] 1.0~3.7,P<0.001)であった.MRI を受けるよう勧められた女性の 59%が勧めに応じた.MRI を勧める群で診断された中間期乳癌 20 件のうち,4 件は実際に MRI を受けた女性で診断され(スクリーニング 1,000 件あたり 0.8 件),16 件は勧めに応じなかった女性で診断された(スクリーニング 1,000 件あたり 4.9 件).実際に MRI スクリーニングを受けた女性での MRI による癌発見率は,スクリーニング 1,000 件あたり 16.5 件(95% CI 13.3~20.5)であった.陽性適中率は,追加検査のための呼び出しで 17.4%(95% CI 14.2~21.2),生検で 26.3%(95% CI 21.7~31.6)であった.偽陽性率は,スクリーニング 1,000 件あたり 79.8 件であった.MRI を受けた女性の 0.1%に,スクリーニング検査中またはその直後に有害事象または重篤な有害事象が発現した.

結 論

きわめて高濃度の乳腺を有し,マンモグラフィで異常を認めない女性において補足的な MRI によるスクリーニングを行ったところ,マンモグラフィのみの場合と比較して,2 年間のスクリーニング期間中の中間期乳癌の診断件数が有意に減少した.(ユトレヒト大学医療センターほかから研究助成を受けた.DENSE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01315015)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 2091 - 102. )