The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 5, 2019 Vol. 381 No. 10

ピルビン酸キナーゼ欠乏症に対するミタピバットの安全性と有効性
Safety and Efficacy of Mitapivat in Pyruvate Kinase Deficiency

R.F. Grace and Others

背景

ピルビン酸キナーゼ欠乏症は PKLR の変異によって生じ,先天性溶血性貧血を引き起こす.ミタピバット(mitapivat)は,赤血球のピルビン酸キナーゼの経口低分子アロステリック活性化薬である.

方 法

非対照第 2 相試験で,赤血球輸血を受けていないピルビン酸キナーゼ欠乏症の成人 52 例を対象に,ミタピバットの安全性と有効性を評価した.患者を,ミタピバット 50 mg 1 日 2 回群と 300 mg 1 日 2 回群に無作為に割り付け,24 週間のコア期間に投与した.適格患者は,進行中の延長期間に投与の継続を可能とした.

結 果

投与開始時に頭痛や不眠などの頻度の高い有害事象が発現したが,一過性であり,頭痛エピソードの 92%と不眠エピソードの 47%は 7 日以内に消失した.とくに頻度の高かった重篤な有害事象は溶血性貧血と咽頭炎であり,各 2 例(4%)に発現した.26 例(50%)でヘモグロビン値が 1.0 g/dL を超えて上昇した.これらの患者の最大上昇量の平均は 3.4 g/dL(範囲 1.1~5.8)であり,1.0 g/dL をはじめて超えるまでの期間の中央値は 10 日(範囲 7~187)であった.このうち 20 例(77%)では,コア期間中の受診の 50%超でヘモグロビン値が 1.0 g/dL を超えて上昇しており,溶血マーカーの改善が認められた.この効果は延長期間に残った 19 例全例で持続しており,追跡期間の中央値は 29 ヵ月(範囲 22~35)であった.ヘモグロビンの効果は,PKLR のミスセンス変異を 1 つ以上有する患者でのみ認められ,ベースラインの赤血球ピルビン酸キナーゼ蛋白値に関連していた.

結 論

ピルビン酸キナーゼ欠乏症の成人の 50%で,ミタピバットの投与はヘモグロビン値の急速な上昇と関連し,効果は延長期間の中央値で 29 ヵ月の追跡期間中も持続した.有害事象は大部分が重症度が低く,一過性であった.(アジオス ファーマシューティカルズから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02476916)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 933 - 44. )