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October 19, 2023 Vol. 389 No. 16

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複雑な分岐部病変の PCI に OCT をガイドとした場合と血管造影をガイドとした場合との比較
OCT or Angiography Guidance for PCI in Complex Bifurcation Lesions

N.R. Holm and Others

背景

イメージングガイド経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は,血管造影ガイド PCI に比べて臨床転帰が良好であることと関連している.冠動脈の分岐点(分岐部)を含む病変の PCI において,ルーチンに光干渉断層法(OCT)をガイドとした場合,血管造影をガイドとした場合と比較して,臨床転帰が改善するかどうかは明らかでない.

方 法

欧州の 38 施設で,多施設共同無作為化非盲検試験を行った.PCI の臨床適応があり,冠動脈造影で複雑な分岐部病変が同定された患者を,OCT ガイド PCI を施行する群と,血管造影ガイド PCI を施行する群に 1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要エンドポイントは主要有害心イベント(MACE)の複合とし,追跡期間中央値 2 年の時点での心臓死,標的病変心筋梗塞,虚血による標的病変血行再建と定義した.

結 果

1,201 例を,OCT ガイド PCI 群(600 例)と血管造影ガイド PCI 群(601 例)に割り付けた.左冠動脈主幹部を含む分岐部病変を有していたのは,OCT ガイド PCI 群では 111 例(18.5%),血管造影ガイド PCI 群では 116 例(19.3%)であった.2 年の時点で,主要エンドポイントのイベントは,OCT ガイド PCI 群では 59 例(10.1%),血管造影ガイド PCI 群では 83 例(14.1%)に発生していた(ハザード比 0.70,95%信頼区間 0.50~0.98,P=0.035). 手技関連合併症は,OCT ガイド PCI 群の 41 例(6.8%),血管造影ガイド PCI 群の 34 例(5.7%)に発生した.

結 論

複雑な冠動脈分岐部病変を有する患者において,OCT ガイド PCI は,2 年の時点での MACE 発生率が,血管造影ガイド PCI よりも低いことと関連した.(アボット バスキュラー社ほかから研究助成を受けた.OCTOBER 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03171311)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2023; 389 : 1477 - 87. )