The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 29, 2004
Vol. 351 No. 5

ORIGINAL ARTICLE

  • 家族性素因または遺伝的素因を有する女性の乳癌スクリーニングにおける MRI とマンモグラフィの有効性
    Efficacy of MRI and Mammography for Breast-Cancer Screening in Women with a Familial or Genetic Predisposition

    家族性素因または遺伝的素因を有する女性の乳癌スクリーニングにおける MRI とマンモグラフィの有効性

    乳癌リスクの高い女性のスクリーニングにおいて,マンモグラフィと磁気共鳴画像法(MRI)を比較すると,MRI はマンモグラフィよりも感度が高かったが,特異度は低かった.
    乳癌の遺伝的素因または家族性素因を有する女性 1,000 人以上を対象としたこの研究では,MRI は,そのような集団のスクリーニングを目的とした場合,マンモグラフィよりも適切であることが示されている.しかし,MRI によるスクリーニングでは,追加的な診断検査の数がふえることになる.

  • HIV 感染患者の慢性 C 型肝炎に対する PEG インターフェロン α-2a とリバビリンの併用
    Peginterferon Alfα-2a plus Ribavirin for Chronic Hepatitis C in HIV-Infected Patients

    ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している慢性 C 型肝炎患者を対象としたこの無作為試験では,PEG インターフェロンα-2a+リバビリンは,インターフェロンα-2a+リバビリン,あるいは PEG インターフェロンα-2a+プラセボよりも有効であった(ウイルス学的反応の持続が認められた割合はそれぞれ 40%,12%,20%).
    PEG インターフェロンα-2a とリバビリンの併用は,HIV 陰性の患者を対象とした先行研究ほど反応率は高くなかったものの,慢性 C 型肝炎と HIV の両方に感染している患者において有効であった.

  • HIV 感染患者における慢性 C 型肝炎の治療
    Treatment of Chronic Hepatitis C in Patients Coinfected with HIV

    慢性 C 型肝炎ウイルス感染は,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者でよくみられる.この無作為試験では,患者 133 例が,PEG インターフェロンα-2a とリバビリンの併用,またはインターフェロンα-2a とリバビリンの併用に割付けられた.ウイルス学的反応が持続した割合は,PEG インターフェロン群のほうがインターフェロン群よりも高かった(27% 対 12%).
    この試験の結果は,HIV 感染患者は,慢性 C 型肝炎の治療に対する反応率が低いことを示している.再発率は,1 型の遺伝子型の C 型肝炎ウイルス感染者でとくに高かった.

  • 家族性心臓粘液腫と周産期のミオシン重鎖の変異
    Familial Cardiac Myxoma and Mutation of Perinatal Myosin Heavy Chain

    家族性心臓粘液腫は,Carney 症候群と総称されるさまざまな異常に関連して生じる可能性がある.ある変異型は,筋骨格の症状発現を特徴とする.この研究では,異型 Carney 症候群の根本的な原因として,周産期のミオシン重鎖の変異が同定された.この疾患はまれであるが,今回得られた知見は,変異した収縮性蛋白が心臓腫瘍形成の一因であることを示唆しており,重要である.

CLINICAL PRACTICE

  • レーザー視力矯正手術
    Laser Vision Correction

    中等度の近視と軽度の眼乾燥を呈する 32 歳の女性は,12 年間ソフトコンタクトレンズを使用しているが,現在はあまり調子がよくない.検査では,屈折度数は右眼が-4.25+1.0×90(等価球面度数-3.75 ジオプトリー,乱視度数 1 ジオプトリー,乱視軸 90 度),左眼が-3.5+0.5×88 で,両眼とも最高矯正視力は 20/20 である.女性は屈折矯正手術について尋ねている.どのような助言を行えばよいであろうか?

MEDICAL PROGRESS

  • 双極性障害
    Bipolar Disorder

    双極性障害は,精神医学において非常にめずらしい症候群の 1 つであり,歴史的にも数多くの文化で記述が認められている.この疾患に固有の特徴は躁病であり,気分の高揚や多幸感,睡眠欲求の減少を伴う過活動,判断能力の低下した過度の楽観主義を特徴とする.うつ病の期間もこの障害の特徴の 1 つである.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 再発性消化管出血を呈する男性
    A Man with Recurrent Gastrointestinal Bleeding

    再発性消化管出血を呈する男性

    48 歳の男性に,33 ヵ月にわたって間欠的な腹痛と潜血の混じった黒色便が認められた.上下部消化管の内視鏡検査と画像検査では異常はみられなかった.カプセル内視鏡検査(video-capsule endoscopy)では,回腸遠位部に粘膜病変が確認された.診断手技が行われた.

SOUNDING BOARD

  • 薬品承認の優先審査を超えて
    Beyond Fast Track for Drug Approvals

    ここ数年,食品医薬品局(FDA)は,患者のわずか 10~15%でしか有効性を示さない癌の治療法について,スポンサーに利益を受ける可能性がもっとも高い患者の特定を求めることなく,優先審査の対象としている.この論文で著者らは,FDA は,治療に反応する可能性がある患者のサブグループを特定するよう計画された研究に対し,スポンサーが費用を出すという合意を前提に,新しい癌の分子標的治療を迅速に承認することを提案している.