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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 6, 2006
Vol. 355 No. 1

  • 切除可能な胃食道癌に対する周術期化学療法と手術単独の比較
    Perioperative Chemotherapy versus Surgery Alone for Resectable Gastroesophageal Cancer

    無作為化試験において,切除可能な胃癌の患者では,術前および術後に化学療法を行った患者のほうが,手術のみを施行した患者よりも全生存期間が長かった.

    • 小児における気道マクロファージ中の炭素と肺機能
      Carbon in Airway Macrophages and Lung Function in Children

      疫学研究では,大気汚染への曝露は肺機能の低下と関連付けられている.この研究では,マクロファージ中の炭素を測定することで個々の小児の曝露を評価した.マクロファージ中の炭素含有量は,局地的な汚染への曝露および肺機能と関連していることが示された.

      • 幼児の十分に確認されていないインフルエンザの負荷
        The Underrecognized Burden of Influenza in Young Children

        この報告において,米国疾病対策予防センター(CDC)が助成する New Vaccine Surveillance Network の研究者らは,診断未確定のインフルエンザ感染による小児への負荷を,入院と外来の状況ごとに前向きに評価している.発熱または急性上気道感染を示した小児のうち,臨床症状からインフルエンザと診断された割合は,入院例で 28%,外来例で 13%のみであった.

      • SPECIAL ARTICLE

        • 病院の症例数と人工換気の転帰
          Hospital Volume and the Outcomes of Mechanical Ventilation

          2002~03 年に救急病院 37 施設で人工換気を受けた,20,000 例を超える非外科手術患者を対象としたこの研究では,症例数のより多い病院であることが,生存率の向上と関連していた.疾患の重症度ならびに病院の特性で調整後,院内死亡率は,1 年間に人工換気を受けた患者数が最低四分位の病院では 34%,最高四分位の病院では 26%であった.

        MECHANISMS OF DISEASE

        • 黒色腫
          Melanoma

          この総説は,良性母斑が悪性黒色腫へ進行するさいの基礎にある,分子病変と遺伝子病変について要約している.

        CLINICAL PROBLEM-SOLVING

        • 間違った道をすすむ
          Heading Down the Wrong Path

          52 歳の女性が,両側上腕に刺痛としびれが突然起り,コンピュータ画面の字が「ごちゃごちゃに」見えると訴えた.次の 24 時間には改善を認めたものの,その後嚥下困難と不明瞭言語が現れ,3 日間で発語不能にまで進行した.

        HEALTH POLICY REPORT

        • 米国における雇用者が提供する医療保険 ― 由来と意義
          Employer-Sponsored Health Insurance in the United States ― Origins and Implications

          著者は,雇用者が提供する米国の医療保険の歴史を概観し,それが米国の医療制度の基盤となった経緯を概説している.そして,雇用者ベースの保険が医療の利用と医療の利用可能性,そして医療の質に対してもつ意義を論じている.

        CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

        • 1 型糖尿病の詳細な分析
          Dissection of Type 1 Diabetes

          1 型糖尿病のモデルマウスを使用した最近の 3 件の研究は,脾臓が治療用の β 細胞の供給源となる可能性を否定しており,宿主 β 細胞の回復をもっとも促進させる方法に焦点を移している.