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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

April 17, 2008
Vol. 358 No. 16

ORIGINAL ARTICLE

  • 週 1 回のパクリタキセル投与と乳癌
    Weekly Paclitaxel and Breast Cancer

    腋窩リンパ節転移陽性,または高リスクでリンパ節転移陰性の乳癌女性を対象とした補助化学療法に関するこの無作為化試験において,週 1 回のパクリタキセル投与は,ドセタキセルと比較して,無病生存率と全生存率を改善することが示された.両剤はいずれも,標準的補助化学療法後に投与された.

  • 超未熟児に対する集中治療
    Intensive Care for Extremely Premature Newborns

    超未熟児に対して集中治療を行うかどうかを決定する際には,在胎週数のみを指針とすることが多い.このような治療を受けた乳児を対象としたこの多施設共同前向き研究では,女児であること,単胎出生,出生体重がより重いこと,出生前の副腎皮質ステロイドへの曝露がリスクの低下に関連しており,その程度は在胎週数が 1 週延長した場合の低下と同程度であった.

  • YKL-40 濃度と喘息
    YKL-40 Levels and Asthma

    キチナーゼ様蛋白質 YKL-40 は,炎症と組織リモデリングに関与することが知られており,喘息の重症度と肺機能のバイオマーカーである.この研究は,YKL-40 をコードする遺伝子のマーカーと喘息との関連を示し,YKL-40 濃度はバイオマーカーの役割をもつだけでなく,疾患感受性にも寄与することを示唆している.

CLINICAL PRACTICE

  • 過敏性腸症候群
    Irritable Bowel Syndrome

    28 歳の女性が,7 ヵ月にわたる左下腹部の再発性のけいれん痛,腹部膨満,頻回の軟便のため受診している.小児期から,現在よりは軽度であるが同様の症状があったという.身体診察では,左下腹部の圧痛を除いて目立った所見はない.この症例をどのように評価し,治療すべきであろうか?

MEDICAL PROGRESS

  • 極低出生体重の管理
    Management of Very Low Birth Weight

    超未熟児の生存率の上昇に伴い,こうした乳児の転帰が大きな関心を集め,議論を呼んでいる.この論文では,管理における最近の進歩と,極低出生体重児(1,500 g 以下)および超低出生体重児(1,000 g 以下)が罹患する頻度の高い疾患の一部について,その転帰を概説している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 無呼吸とてんかん発作を呈する乳児
    A Newborn Infant with Apnea and Seizures

    生後 1 日の女児が,間欠的な無呼吸とチアノーゼのため新生児集中治療室に収容された.女児は,破水から 17 時間後,44 時間にわたる陣痛のあとに帝王切開で出生した.生後 2 日目,複数回の無呼吸エピソードが発生した.24 時間の脳波は,てんかん発作の所見を示した.

SOUNDING BOARD

  • 医師に対する医薬品の販売促進活動
    Pharmaceutical Promotion to Physicians

    薬剤の適応外使用の販売促進活動は法律で規制されているが,この規制が米国憲法修正第 1 条の「営利的言論」の保護に違反するとして,法廷で異議を申し立てられている.著者らは,公衆衛生上の懸念から医薬品の販売促進とほかの営利的言論を区別し,より厳格な規制を認めるべきであると主張している.

  • 医療情報経済における構造的転換
    Tectonic Shifts in the Health Information Economy

    患者が個人医療記録をオンラインレポジトリに保管するようになるにつれて,この情報を保持する組織は,これをさまざまな目的に利用できるようになる可能性がある.この論文では,膨大な個人医療記録を保有する少数の企業に関連した課題と問題について解説する.

  • 電子医療記録と医学研究
    Electronic Health Records and Medical Research

    医療記録と研究データが電子的に保管されることが増えるにつれ,これらの情報の統合と分析を許可する「データ基準」が必要となっている.共通フォーマットの開発と普及が進んでいる.

HEALTH POLICY REPORT

  • 草の根運動と医師の供給
    Grassroots Activism and Physician Supply

    この“Health Policy Report”で著者らは,米国における医師の供給数と,将来的に医師不足になるであろうという意見の一致について論じている.医学部とオステオパシー医学校は拡大しており,米国医科大学協会(AAMC)は,卒後医学教育(レジデント)のポストも増やす必要があるという見解を示している.