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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

August 28, 2008
Vol. 359 No. 9

ORIGINAL ARTICLE

  • 脳性麻痺予防のための硫酸マグネシウム
    Magnesium Sulfate for the Prevention of Cerebral Palsy

    この多施設共同プラセボ対照無作為化試験では,切迫分娩のリスクのある妊娠 24~31 週の女性に対し硫酸マグネシウムの静脈内投与を行ったが,中等度または重度の脳性麻痺と死亡の主要複合転帰は有意には減少しなかった.しかし,生存児における脳性麻痺の発生率(事前に規定した副次的転帰)は低下しており,利益がある可能性を示唆している.

  • 多発性骨髄腫の初期治療におけるボルテゾミブとメルファラン+プレドニゾンの併用
    Bortezomib plus Melphalan and Prednisone for Initial Treatment of Multiple Myeloma

    新たに多発性骨髄腫と診断された,大量化学療法と造血幹細胞移植の対象とならない患者を,メルファラン+プレドニゾンを投与する群と,メルファラン+プレドニゾンにボルテゾミブを併用投与する群に無作為に割り付けた.無増悪生存期間(主要転帰)はボルテゾミブ併用群のほうが長かった.大量化学療法を忍容できない多発性骨髄腫患者の初期治療には,ボルテゾミブ+メルファラン+プレドニゾンの併用は有効であると考えられる.

  • WAGR 症候群における脳由来神経栄養因子と肥満
    Brain-Derived Neurotrophic Factor and Obesity in WAGR Syndrome

    この研究では,ウィルムス腫瘍・無虹彩症・泌尿生殖器奇形・精神発達遅滞(WAGR)症候群患者における遺伝子型と BMI を検討した.関連遺伝子である WT1 PAX6 は,エネルギーホメオスタシスに重要な遺伝子である脳由来神経栄養因子(BDNF)のセントロメア寄りの染色体 11p13 上に位置している.BDNF のハプロ不全は,小児期発症の肥満と血清 BDNF 濃度の低下に関連しており,BDNF がエネルギーホメオスタシスにおいて役割をもつことを示唆している.

CURRENT CONCEPTS

  • 消化性潰瘍からの急性出血
    Acute Bleeding from a Peptic Ulcer

    消化性潰瘍からの急性出血に関連する死亡率は依然として高く(5~10%),米国では年間 400,000 件以上が入院している.この総説は,患者のトリアージとリスク層別化の方法,早期の内視鏡検査という目標,薬物療法の選択肢,手術と画像診断的介入治療(IVR)の役割について概説している.

MECHANISMS OF DISEASE

  • 血栓形成の機序
    Mechanisms of Thrombus Formation

    この総説では,血栓形成の機序に対する最近の理解の進歩について,2 つの独立した経路(主に血小板に関与するものと,組織因子により開始されるもの)に焦点を当てて説明している.また,損傷細胞,癌細胞,炎症細胞に由来する組織がみられる血中の微粒子に関する最近の研究についても紹介している.最後は,血栓の予防と管理に関する臨床的意義について論じて終わる.in vivo での血管形成を捉えたビデオを www. nejm.org で閲覧することができる.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 腹痛,悪心,血清クレアチニン値上昇を呈する男性
    A Man with Abdominal Pain, Nausea, and an Elevated Level of Serum Creatinine

    64 歳の男性が,腹痛,悪心,血清クレアチニン値上昇のため入院した.男性には,膵炎と胃食道逆流症によるものと考えられる反復性の心窩部痛の既往があった.入院の 1 週間前,悪心と嘔吐を伴う心窩部痛が再発した.入院の 3 日前,経口摂取を一切中止したにもかかわらず症状は悪化した.入院時の血清クレアチニン値は 3.5 mg/dL,尿素窒素値は 28 mg/dL であった.静脈内輸液が行われたが改善はみられなかった.診断手技が行われた.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 眼内の血管新生と浮腫
    Intraocular Neovascularization and Edema

    マウスにおいて,成長因子受容体またはそのシグナル伝達経路の阻害剤の局所的な使用は,脈絡膜血管新生,血管外漏出,網膜浮腫に対する保護作用を示す.